マンション管理士の独り言・・・74

公正取引委員会事務総局編「マンション管理選択の時代」からのご案内最終回です。

まとめ
マンションの管理・保守については現在では、管理組合が管理業者や設備保守業者の業務の内容について十分に吟味し、その上で取引先を選択する行動を取っているとは言えない状況です。一般に消費者が複数の事業者に競争させるようにすれば、より良い取引条件となる場合が多い。マンションの保守・管理についても同様に取引先の選択の自由度が増すことになれば、その競争を反映してよりよい取引条件となる可能性が高い。

管理組合が情報を入手して取引の内容や取引先を見直そうとしても管理業者や設備保守業者によってそれを阻害する行為がとられた場合は、より良い取引条件の実現が得られにくくなると考えられる。したがって競争政策の観点からは、これら事業者による競争阻害行為についての独占禁止法上の考え方を明らかにし、違反行為の未然防止を図ることにより、管理組合が取引の内容や取引先を自由に選択できる環境を確保することが重要であると結んでいます。