マンション管理士の独り言・・・761

「理事会でよく見る風景」

マンションごとで開催頻度は異なりますが、1~2か月に1度、理事会が開催されます。
総会終了後の引継ぎ理事会、総会前の決算理事会など開催するのが年に4回未満の理事会は当事者意識が低すぎます。つまりはやる気がありません。
また、年に4回程度の理事会を黙認したり、あるいは主導するような管理会社はダメ管理会社です。管理会社変更も視野に入れた方がいいっすよ。
少なくとも2か月に1度のペースで開催してほしいものです。

そんな理事会でよく見る風景が、決まったように見えて決まってない、というものです。
例えば、“共用部分のどこかが壊れ補修しなければならなくなった。どこの業者に補修を依頼するか?”ってよくある議案です。
管理会社さんが2~3社から見積もりを取り理事会へ提示します。
「A社が一番安くて、しかも信頼できそう。A社に発注しよう」となりました。
でも、「A社に発注するのは構わないけど、もう少し安くならないかな?管理会社さん交渉してみて」で話は終わりました。

補修しなければならない箇所を2~3社から見積もりとって、そのうちのA社に発注することが決まった。できればもう少し安くできればいいな、って感じです。
決まったようで決まっていません。
価格交渉を行うのは、管理会社さんですが、キチンと決裁権者が決まっていません。
さらに価格交渉した結果、メデタク多少安くなったわけですが、その金額で発注してよいのか?誰が最終決定権者となって、その金額で良いと判断するのか?理事長か?あるいは次回理事会を開催しそこで決定するのか?などが不明のままです。

こんな時は、再度の価格交渉の結果、現在より少しでも安くなれば発注するのか?最低○○万円まで安くならないと発注しないのか?
さらに、安くなった結果を理事長へ報告し、理事長は発注について一任されるのか?次回理事会まで待って、そこで再度検討し発注するのか?までを決めないと、決まったことになりません。
次回理事会まで待って、となればもう1~2か月は発注が伸び、補修工事も出来ないままです。

こうして発注できるまでのことを決めたら、そのことをキチンと議事録へ残しておくことも忘れてはいけません。
折角理事の方が時間を作って集まってくれているのです。手戻りにならないような議事運営が望まれます。

お世話しているマンションで昨日は直結増圧給水へ変更工事が行われました。
事前調査では圧にも耐えられると分かっていましたが、やはり変更当日は、“いつまでも水が濁ったままだ。”“水が出ない。”“漏水してる!”などの苦情の電話が入らないか、ドキドキしていました。
何のクレームも入らず、無事変更完了です。

今夜は金麦だ。