マンション管理士の独り言・・・766

「台風15号の余波」

昨年8月25日に襲来した台風15号は多くのマンションに被害をもたらしました。
大規模修繕工事直前のマンションではシングル葺き瓦が約1000枚破損し、600万円近くの損害となりました。
管理組合で付保している損害保険の対象となったので、つぶやき主は鑑定人と屋上に登り被害状況を確認してもらい、その結果全額が保険金給付の対象となりました。

別のマンションでは強風が階段室に殺到し、FIX窓が破損し、飛び散ったガラス片で駐車中の車両13台に損害を及ぼしました。
13台のうち5台が全損という事実が、その被害の大きさを物語っています。
これほどの重大案件を管理組合さんや管理会社さんだけで解決するのは不可能です。
管理会社さんからの提案で、つぶやき主に白羽の矢が立ちました。

管理組合さんから被害者との示談交渉やそれに関連する合意形成のための数度の臨時総会開催、管理組合が付保している損害保険について保険会社との交渉など、解決までの全てに関しご依頼がありました。
マンション管理士の業務の範疇外のものもありますので、弁護士さんと協力し、解決に当たりました。

当初、保険会社さんからは「保険金給付の対象とはならない」という見解が示されていましたが、ガラス破損のメカニズム解明のために1級建築士さんやガラス屋さんの協力も得ながら進めていきました。
膨大な資料を添付した報告書をまとめ上げ、それをもとに弁護士さんが交渉です。
その結果、保険会社さんから“保険金給付の対象となる”との結論をいただき、管理組合さんは万々歳です。
その業務が先日全て完了しました。

解決へ向けて、管理組合の意思決定機関として交渉委員会が設置され、解決までの間、交渉委員会だけで8回、臨時総会を3回、通常総会を1回開催しました。
そのすべての議案や議事録を作成しましたので、添付の資料つくりだけでも大変な作業でした。
先日保険会社から、保険金が入金され、理事長宅へ報告のため伺いました。
たいそう、感謝されました。
「つぶやき主さんのお蔭です。有難うございました。」
手前味噌ですが、この業務はチームつぶやき主でなければ、解決できなかった案件だと思います。

根っからの営業マンなのか、フットワークだけは自慢できます。
「兎に角お目にかかってお話ししましょう。」「取り敢えず、現地を確認してからにしましょう。」として外回りです。
早めにお会いし、頻繁にお目にかかることが、どんなトラブルでも解決への糸口だと考えています。

暑い日が続きますので、帽子が手放せません。
妖怪人間ベムみたいな風貌です。