マンション管理士の独り言・・・771

「劣化診断」

小倉南区100戸のマンションの劣化診断を先週から実施しています。本日でもう7日目になります。
予め入居者へバルコニーや花台などの共用の専用使用部分や、その他外構やエントランス、階段などの共用部分について不具合がないか?のアンケートを実施していました。
不具合があるという方へ「不具合箇所を確認するために入室させてもらいたい」或いは反対に、「不具合箇所を専門家に確認してほしい」という方を募り、約30戸のお宅からご協力をいただき入室して不具合箇所を確認させてもらいました。
「貴方様のご都合のいい時に入室させてください」ってスタンスですから土日も休まず、確認作業です。

つぶやき主と1級建築士(1級建築施工管理技士でもある)と2人で入室の他、屋上へ登り、防水の劣化状況や廊下階段廻りの不具合個所の確認の他、外壁を叩いて回り、塗装の剥離状態の確認です。
廊下の照明器具も解体し、水が回ってないかの確認も行いました。

8月末とはいえ、今年の暑さは尋常じゃないので、暑さと、蚊に悩まされながら何とか乗り切りました。
更に、最近のマンションは階高が高いので、廊下や階段の天井(上裏)を打診棒で叩くのに、背伸びしなければなりません。
100戸のマンションの上裏をずっと上を向きっぱなしで叩くので、肉体的にソートー疲れました。

不具合箇所を図面に落とし込んで、製本し劣化診断報告書として理事会へ提出です。
これをもとに何時?どのタイミングで?どの部位を?どんな補修方法で?補修カ所の優先カ所は?を理事会で検討し大規模修繕工事へと進むことになります。

昼は劣化診断で暑い中を動き回り、夜は理事会や総会に参加しなければなりません。
昼は汚れてもいい作業服ですが、夜はスーツ姿です。前田慶次みたいです。
9月からは、門司のマンションの2年点検を実施します。
暑さも幾分和らいでいるだろうと、期待しています。

先日の理事会で、隣人さんが専用使用部分である玄関ポーチで毎朝お香をたく。いい香りの時もあれば好みでない香りの時もある。できれば止めてほしいが管理組合で注意をしてもらえないか?というご意見が出されました。
知ってか知らずしてか?解放廊下でなく、ポーチでのお香です。
バルコニーでの柔軟剤に続いて、あり得るだろうけれど、難しく、厄介な問題です。
次回理事会で皆で知恵を出し合って、解決策を導き出そうとなりました。

管理組合は、マンション躯体の劣化にも気を使い、マンションライフのルール作りにも精を出さなきゃなりません。
それをお手伝いするのがマンション管理士です。