マンション管理士の独り言・・・776

「販売センターのウソ?ホント?」

今週号のリビング北九州誌「マンショントラブル相談室」の補足回答。
「人気のある住戸だから早めに申込して押さえていた方がいいですよ」って営業マンに言われて申し込んだが、「早く契約してくれ」と急かされている。キャンセルしたいけど申込金は返却されるのか?という質問でした。
申込金は契約時に支払う手付金ではないので、キャンセルすれば返却されます。
以前はいろんな御託を並べて返却しないっていう業者もありましたが、最近ではそんなアコギな業者はいないはずです。

営業マンの「人気のある住戸」っていうトークには大いに???です。
真実人気のある住戸かもしれませんが、ホントは人気のない住戸なのに、人気があるように見せかけるって手法もあるからです。
売約済のバラはホントに売れている住戸にしか付けないわけじゃありません。
例えばBタイプの売れ行きが芳しくなく、1階~10階まで全て売れていないとなれば、そんなに人気のない住戸にはお客様は目もくれません。
そのままじゃBタイプが売れ残るのが目に見えていますから、何らかの対応が必要です。

マンション分譲の場合、マンション内で住戸競合が必ずおこります。
同じ3LDKでそんなに面積も価格も違わないBタイプとCタイプがある場合、この2つが競合し売れるタイプと売れないタイプとが明暗くっきりとなります。
売れていないタイプには、売れていなくても他のタイプと同じ程度売れているようにバラの花を咲かせます。
ただしいずれは売らなきゃいけませんから、頃合いを見てバラを少しずつ外していきます。目聡い来場者が「アレッ!この前来た時は、Bタイプ502号室は売却済のバラが付いていたのに、今日はなくなってる?」って気付かれた時は、「とても気に入ってもらえてたのですが、ローン審査に通らなくて渋々ご購入を諦めてもらいました」って言うのが常套句です。

そもそもいつの時点で売却済バラを付けるのかに業界ルールなんてありません。申込段階で付ける業者もあれば契約したのちに付ける業者もありますが、一種の景気づけなので、申込段階ではどこもバラを付けるようです。
申込までには至らないが、検討しているって場合(保留とか検討という)でさえバラを付ける業者だってあります。

以前購入相談に来られた方が「1番ほしい住戸はもう売れてしまっているので、仕方ないから2番目候補にする」って方がいました。営業マンに聞いても「もう売れてしまっていますから別の住戸でご検討願います。」って言われていました。
それでもバラの花のからくりを知っているつぶやき主が、諦めずに営業マンに「もし1番希望の住戸が空いたら教えてね」ってお願いしていました。
案の定、2~3日後に「1番希望の住戸が空きました。ローン審査が通らなかったようです。人気住戸ですからすぐに申し込みをして下さい」という電話がかかって来ました。
この経緯が本当かどうかはわかりません。事実は「藪の中」です。

同じことが販売戸数にも言えます。100戸中すでに80戸売却済。残り20戸。お急ぎください。っていう場合には50戸くらいは残っていると思ってまず間違いありません。
以前の販売センター長が言うのですから間違いありません。

マンション購入には智恵、知識とテクニックも必要です。
10月1日のマンション寺子屋では、もっと生々しい事や裏事情を教えちゃいます。
多くの方のご参加をお待ちします。
約1時間30分つぶやき主を独り占めですよ。