マンション管理士の独り言・・・781

「言い忘れた事、2つ」

昨日リビング北九州誌さんのセミナーで「マンション寺子屋 購入編」と題し100分話してきました。90分の予定でしたが、熱がこもり10分もオーバーしちゃいました。
アンケートでは参加者全員が、「大変良かった」◎です。
「いつもブログを見ています。本物から話を聞けて大変参考になりました」という嬉しいコメントも寄せられていました。
100分も話したのに、話そうと決めていたのに抜け落ちていることが2つもあるのに気が付きました。
そこで、この2つをつぶやいちゃいます。

まずは、雨水排水管。バルコニーには、屋上の雨水排水のためと、その住戸のバルコニー排水のために“通常”は、雨水竪樋が設置されています。
何故わざわざ“通常”と言うのかというと、バルコニーに雨水竪樋がない住戸もあるからです。
雨水竪樋のない住戸のバルコニー排水は、隣戸のバルコニーにある雨水竪樋で処理されています。
つまり隣戸とのバルコニーを隔てている“隔て板”の下部の溝の部分が空いていて、自分のバルコニー排水が排水溝を流れて隣戸のバルコニー内にある雨水竪樋で処理される仕組みとなっているのです。
これはトラブルのもとです。
隣の住戸のバルコニー排水まで面倒見なきゃいけない住戸の方はストレス溜まります。
「隣の人の植木からの泥が自分宅のバルコニー排水管を詰まらせる」なんて話になります。
売主が雨水竪管費用をケチったために、隣人間でトラブルになるって見本です。

続いては、来客用駐車場。
来客用駐車場があれば便利、なんて思うのでしょうが、これが余程運用を上手くやらないと、トラブルになっちゃいます。
来客用駐車場を利用するときは、管理人さんに届出を提出、なんてしていても管理人さんが帰宅するのを見計らって駐車する輩が必ず出てきます。また、土日などの管理人さん不在の時はもう早い者勝ちになってしまいます。
それじゃ、困るということで土日はチェーンで施錠何てやると、「来客の多い土日に使用できないなんて本末転倒」となっちゃいます。
いつも決まった車が停まっているとなると、「近所の有料駐車場を借りればいいのに。キチンと有料駐車場を借りている人から見れば不公平だ」なんて声が上がります。
また、「お金が取れない来客用とするより、2台目区画を欲しがっている居住者へ2台目区画として貸し出せば、その分管理組合も潤うじゃん」という意見も出されます。
来客用駐車区画の使用方法は、入居後に理事会や総会で審議するのでは、多くの場合手遅れです。トラブルになってからの対応という感じが否めません。
マンション分譲時にキチンと売主の責任で来客用使用細則を作成しておくことが必要です。

マンション購入前には、昨日セミナーでお話ししたことに、これら2つのことも加えて、くれぐれも住んでから以降、トラブルにならないようなマンションを購入しましょう。
マンション居住者同士のトラブルというのが最も悲惨です。
そのトラブルの原因は、ほとんどの場合、売主さんの姿勢や説明不足というのがつぶやき主の感想です。

昨日のセミナー参加者は、いい勉強したっしょ?目からウロコの話だったっしょ。
また2回目をやるべ