マンション管理士の独り言・・・806

「一年の総括」

いろんな事があった一年でした。
昨年8月25日北九州を直撃した台風15号により被害を蒙ったマンションのお世話をしました。マンションの階段室のFIX窓が内側から強風により破損し、飛び散ったガラス片で、その下に駐車していた車両13台に被害を及ぼした事件です。
被害に遭った車両13台のうち5台が全損です。走行不能になりレッカー車で運ばれていきましたから、その被害の甚大さが想像できると思います。
その折の理事長さんは2年前に入居してきたばかりで、何をどうやればいいのかわからない、管理会社さんもどうしていいのかわからない、という状態でつぶやき主にお声が掛りました。
被害に遭われた方へのメンテナンスや保険会社との交渉、弁護士への依頼、修繕積立金を取り崩すための数度におよぶ臨時総会開催、などを経て全てが解決したのが本年8月でした。
解決したのです。
管理組合さんの出費も最低限で抑えられ、理事長さんはじめ多くの理事の方から感謝の言葉をいただきました。

多くの管理組合さんから劣化診断のご依頼を受けました。
2回目の大規模修繕工事に備えての劣化診断もあれば、「新築間もないのに外壁タイルが剥落した、他の共用部分は大丈夫だろうか」との不安感からのご依頼もありました。
瑕疵担保責任期間内の共用部分の2年点検のご依頼が1番多いようです。
ご自分の部屋の中の瑕疵は気になるようですが、共用部分についてはあまり興味がないというのが一般的です。
それでも「共用部分の2年点検を管理会社や売主に任せてはおけない、信頼できる第3者へ」ということで、つぶやき主にお声がかかるケースが増えてきました。
来春1月に組合員全員を対象に共用部2年点検報告会を開催します。
そこで現状を把握していただき、劣化部について事業主や施工会社との交渉が開始されます。
どの辺りで折り合うか、補修方法はどのようにするのか、などについて、専門委員会を立ち上げての交渉となりますが、直接交渉するのはつぶやき主です。
タフな交渉になることが予想されます。

近接地に高層マンションが建つので、こちらの要望を聞き入れてもらえるように力をかしてほしい、というご依頼も増えてきました。
「その建物が建築基準法や各種法令に違反していなければ、建ちますよ。そのことを分かった上で、少しでもこちらの要望を聞き入れてもらえるように働きかけるぐらいしかできませんよ、それでもいいなら」ということで、近隣説明会などに参加しています。
現在2案件を抱えていますが、事業主はしたたか、という印象です。
これもタフな交渉になりそうです。

北九州市地域振興課からのご依頼で、分譲マンション住民を町内会へ加入していただくことをお手伝いしています。
北九州で唯一のマンション専門家として登録され、町内会長さんを集めてセミナーなどを開催しています。
来春2月には小倉南区の町内会長さん約120名を集めてのセミナーで講師をしなけりゃです。
この北九州市の取り組みを参考にしたいという事で、先日はるばる札幌から担当者が来られました。
是非つぶやき主さんのお話しをお聞きしたいということで、市庁舎最上階の会議室でお会いしてきました。庁舎地下の駐車料無料券も発行していただきました。

こんなのがマンション管理士の仕事なの?って言われればそうじゃないかも知れません。
マンションに関する仕事は奥深いと改めて思わされた一年でした。

平成29年は、まずは、「年末ジャンボに当選!!」、というのが心からのお願いです。