マンション管理士の独り言・・・885

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「電気自動車電源」

電気自動車の普及に伴って電源(コンセント)を共用部分に設置しようと考えている管理組合さんもあろうかと思います。参考までに・・・。

英・仏政府は、2040年までに「ガソリン・ディーゼル車の販売全面禁止」を打ち出しました。インド政府は、これより10年前倒しで「2030年には電気自動車のみの販売」を打ち出しています。欧州諸国や中国でも、脱ガソリン政策へと進んでいくことが容易に予想されています。このような世界の潮流の中、経済産業省は2010年に「次世代自動車戦略2010」を発表しこの実施へ向けて政府による積極的な普及支援政策(開発・購入・税制措置・インフラ整備など)が行われています。
2020年 2030年
従来ガソリン車 50~80% 30~50%
次世代自動車 20~50% 50~70%
ハイブリット車 20~30% 30~40%
電気自動車 15~20% 20~30%
燃料電池自動車      ~ 1%      ~ 3%
クリーンディーゼル車      ~ 5%     5~10%

分譲マンションにおいて電気自動車用充電器を設置しようとする場合は、総会の決議が必要となります。
新たに駐車区画を設置しそこに充電器を設置    特別決議
既にある駐車区画に充電器を設置         普通決議
*管理規約の変更を伴う場合は特別決議。使用細則を制定にとどめるときは普通決議。
充電器の種類とメリット、デメリット
壁付けコンセント(単相200V) 自立型スタンド
(単相200V) 急速充電器
(三相200V)
配線・配管方法 露出 埋設 近隣電柱
配線・配管距離 約25m 約60m    ―
工事費用 10万円以内 約340万円 約290万円
充電時間 7時間 7時間 約30分
その他 充電時間が長いので複数設置が望ましい 充電時間が長いので複数設置が望ましい 急速充電器用の電気契約が必要

課金方法
1、使用した電力量単位での課金
使用した電力量に応じて「1kwh:○円」とする方法。使用した分だけの明確な課金となりますが、計量法に基づく試験に合格した電力量計を使用しなければならない、電力量の検針を管理組合で行わなければならない、利用者ごとに料金が異なるため管理費上乗せ徴収の方法が取りにくいなどのデメリットがある。

2、充電時間または充電階数で課金
充電時間に応じて「1分:○円」と課金したり、回数に応じて「1回:〇円」とする方法。使用した電力量に応じていない、利用者ごとに料金が異なるので、管理費上乗せ徴収をしにくいなどのデメリットがある。

3、利用者に定額を上乗せして課金
充電設備を利用するものに一定額を管理費に上乗せして課金する方法。使用料が多いものも、少ないものも同じ料金になるというデメリットあるが、料金の徴収が容易というメリットもある。

真面目なこともつぶやける、つぶやき主でした。