マンション管理士の独り言・・・922

マンション管理士の独り言・・・922

「資産価値確保方法」

そもそも自分が住むつもりで買うマンションに資産価値を求めるのはどうかと思います。
将来もし売ることがあって、その時に少しでも高く売りたいというのは分からないでもないですが、マンション選びの判断基準の高位に資産価値を持ってくるというのは、どうなんでしょう。
商売人でもないのに自分が住まうマンションを損か得かで選ぶ、また「資産価値が下がらない」を売り物にするのも企業の姿勢としてどうかなって感じです。
あくまでも、出したお金、月々支払うお金に見合った快適な生活が営めるかどうかが、1番の判断基準であるべきです。

それでも敢えて、資産価値を下げない方法があるのかって言われれば、あります。
新築後(=入居後)10年くらいで売り抜けるのです。
なぜ10年なのかというと、それくらいで第2回目の修繕積立金の値上げがやってくるからです。
新築時に3~4,000円程度の修繕積立金を設定しているマンションでは、5年目に2倍、10年目に3倍くらいに値上げされちゃいますので、2回目の値上げの前に売り抜けるのです。
新築時に3~4,000円程度のマンションっていったら、市内マンションのほとんど全てが該当します。
実際に小倉北区西小倉駅前のマンションでは、5年後に2倍、10年後に3倍の長期修繕計画となっています。大手町物件では25年後に6,4倍の修繕積立金となっています。

当初4000円だった積立金が10年後に12,000円になれば実質8,000円の値上げです。
8,000円というのは35年ローンならば280万円くらいの借入額に相当します。
つまりマンションそのものの価格より280万円くらい安くしないと売れない、周りの競合中古マンションとの競争に勝てないことになります。
中古マンションの購入を考えている人は、月々のローンの支払額+管理費+修繕積立金+駐車料金の総合計額で検討します。
いくらローンの支払額が安くたって、修繕積立金の額が高ければ、全体の支払額が押上げられます。
“修繕積立金をたくさん出すくらいなら、280万円高い中古マンションを選ぶべ”となります。
もっとも市内マンションのどこも修繕積立金が高止まりしているならば、競争の上では、ハンディキャップとはなりませんが、その時は、市内中古マンションは売れない、戸建て中古に向かう、となるだけです。
実際にそのような中古物件が出てきています。物件価格は1200万円程度ですが、毎月の修繕積立金が20,000円を超えるような物件です。
この物件を買うならば、1500万円で修繕積立金10,000円くらいの物件を選びます。

今後、“中古マンションが売れない”“売ろうとしても300万円くらい安くしないと売れない”“それじゃローンの残高を下回ってしまう”“売ろうにも売り出せない”その結果、買い替えが出来ず新築マンションが売れないという状況になるのが目に見えています。
売り主さんはマンションデベロッパーと横文字ではカッコいい響きですが、要は不動産屋さんです。新築時に低額な修繕積立金を設定することが、今はいいのでしょうが、将来は市内不動産市場を狭く、売りにくくしていること、つまりは自分で自分の首を絞めていることに早く気が付かなきゃ、です。
勿論、低額な修繕積立金に飛びつく購入者も同様です。将来の悲惨な結果が見えています。

それなのに、何で資産価値にこだわるのかわかりません。

先日また献血してきました。
看護婦さんが驚くようなスピードでアッという間に400ミリリットル溜まります。
スーパーサイヤ人ですから血の気が多いようです。
今回で50回目とかで記念の盃をもらいました。献血したら緑の盃?う~ん、わかりません。400ミリリットルで50回なので20リットル提供したことになります。バケツ2杯です。
それに加え、700ミリリットルの骨髄液を提供しているので、もうやがて30リットルです。目標が出来れば、やる気が起こります。