マンション管理士の独り言・・・924

マンション管理士の独り言・・・924

「何を今頃やってんの?」

平成23年7月24日に地上デジタル化へ全面移行しました。
アナログ時代にはマンション建設によりテレビ視聴に電波障害があった近隣住戸のためにそのマンション屋上に共同受信施設(つまりはアンテナ)を設置していました。
デジタル化に伴い、それまで電波障害があった地域でも、格段に電波状況が改善されその住戸単独でUHFアンテナを設置したり、ケーブル回線を引くことで視聴が可能となりました。

まずは、デジタル化によりそのマンションが障害となっての電波障害がまだ存在するのか?あるいは電波障害は除去されるのか?を調査しなければなりませんでした。
これはデジサポが無料で調査してくれました。
屋根上にアンテナを設置したワゴン車がマンションまで来てくれて、調査してくれました。

その結果、“電波障害はなくなりました”となればそれまでの電波障害エリアのお宅を1件1件回り、「地上デジタル化によってマンション建設により発生した電波障害はなくなります。ついては、お宅様の費用でUHFアンテナを設置するか、ケーブルテレビを視聴するかの対応を取ってください。」とご案内して回ることになります。
つぶやき主は、このご案内で何十件ものお宅を訪問しました。

管理組合からすれば、電波障害が除去されたかどうかはデジサポが無料でやってくれる、近隣に対してもつぶやき主が顧問料の範囲内で訪問・説明し了解を取り付けてくれた、屋上のアンテナも大規模修繕工事時に合わせて撤去した、ということで限りなく手出しゼロで地上デジタル化へ移行することが出来ました。
メデタシ、メデタシ、です。

もうずいぶん昔の事のような感がありますが、この地上デジタル化の対応をまだやっていない管理組合さんがかなりの数あり、つぶやき主へ相談に来られますから驚きです。
「大規模修繕工事を実施することになり屋上にある共聴アンテナを撤去したいが、近隣への電波障害はまだ存在するのでしょうか?」
「撤去してもし近隣住戸からテレビが見れなくなった、とクレームが入ったら大変」などです。
「地上デジタル化によって多くのマンションで電波障害が除去されていますが、お宅のマンションで電波障害が除去されているかどうかは調べないとわかりません。以前ならデジサポが無料で調査してくれましたが、現在では民間に有料で調査依頼するしかありません。」という回答になります。
管理会社さんへ依頼している委託管理というのでさらに驚きです。

以前お世話していた管理組合さんで、デジタル移行後しばらくして委託先の管理会社さんが“電波障害が除去されているかどうかを調査するのに○○万円費用がかかる”という提案をしてきたことがありました。
「デジサポがあるときに何で依頼しなかったの。こんな費用は出せない。お宅の怠慢だよ」として、管理会社さん負担で電波環境を調査したことがあります。

調査の結果、電波障害が除去されているとしたら、今度は近隣住戸へ「電波障害は除去されているのでお宅の費用でテレビ視聴できるようにしてね」って説明を行わなければなりません。
この説明は誰が行うのでしょうか?
台風でマンションのガラスが砕け近隣の13台の車両に損害を及ぼした際の補償交渉を管理組合さんのご依頼でやったことがあります。

管理会社さんや管理組合さんが出来ないことはすぐに、つぶやき主に頼んでくるんだから・・・。