マンション管理士の独り言・・・939

マンション管理士の独り言・・・939

「つじつまが合わない」

前回のアーティックス青山ヴェラヴィータまでは悪質ではないけれど、どう見ても売主や管理会社に一方的に有利な記載だなってものがあります。
騒音に関しての記載です。
「グランリビオ高見七条桜の杜」では、重要事項説明書「専有部分に関する注意事項」に“騒音・臭気など共同住宅の特性に起因する居住者間のトラブルの関しては居住者間で解決し、売主や管理会社へ異議申し立てをしないものとします”との記載があります。臭気は仕方ないにしても、騒音については如何かな?って感じです。
階下の方から、足音がウルサイ、などのクレームがあっても管理会社や売主は対応しないから当事者間で解決してね、って事です。

その一方で、階下への遮音性能についての記述はありません。
同じく「専有部分に関する注意事項」に“床メーカーが遮音性能LL45,LH50としている材質のものを使用しているが、建物完成後の実際の住宅での性能を示すものではありません”となっています。
また、売主さんへのヒアリングでは建物竣工後の実際の遮音テスト(環境調査)は実施しないとのことです。
要するに、建物竣工後の遮音性能はわかりません。それでも階下から騒音苦情があっても受け付けません。ってことになります。
これは、論理的にオカシイ。

「売主として販売時に階下の方を含む購入者に対し、この建物の遮音性はLL○○、LH△△であることを告げて、購入者はそれを理解して納得して購入しています、さらに竣工後の環境調査でその遮音性能が確保できています。
それでもさらに上の階の方の足音がウルサイ、というのならば、売主や管理会社には責任がないので、双方で話し合ってください」とするべきです。
竣工後の実際の遮音性能がわからないのに、“いかなる騒音クレームも受けつけない”っていうのは都合が良過ぎる話です。

グランリビオ高見五条やリビオ大手町グランエンブレムでは環境調査やったじゃない。
“グラン”とネーミングしてんだから、環境調査くらいやって、遮音性能を保証しなきゃ、です。
土地の坪単価が80万円もしているマンションです。驚きです。
小倉駅横の積水マンションと同じくらいの土地の坪単価を出してまで購入してくれた方に寄り添わなきゃ、です。

購入相談者から、「つぶやき主さんなら、今分譲されているマンションでどこを買います」って“直球ど真ん中”の質問をされました。
正直返答できませんでした。
分譲駐車場や未販売住戸の管理費等を負担しないとしているところは絶対に買いません。管理規約など見ていたら流石に三井不動産や積水ハウスですが、大手は北九州には来てくれないし・・・。

北九州に進出してくれる中では、やはり西鉄サンリヤンでしょうか。

買いたいものがない、というより買えない、というのが本当の所です。