マンション管理士の独り言・・・942

マンション管理士の独り言・・・942

「BOUSAI会議」

9月5日開催された、西小倉自治連合会主催のBOUSAI会議に出席しました。
講師でもパネラーでもなく一参加者としての参加です。つぶやき主は、大手町マンションの町内会代行をもう10年近く務めており、その立場での出席です。
運よく?運悪く?か、妙齢のご婦人ばかりのテーブルに座らされ、自己紹介やグループディスカッションがありました。
大手町という特性もあり、このテーブルメンバーはマンションにお住まいの方ばかりで、防災に対する懸念事項や心配事、出来ること、出来ないことなどが共通していました。
皆さん初めて会った人ばかりのはずなのに直ぐに打ち解けて活発な意見が出されていました。つぶやき主を除いて、です。

特に7月6日の豪雨により、紫川や板櫃川が氾濫寸前まで水位が上がったので、他人ごとではない、いつ自分の身に降りかかるかも知れない、という意識での議論がなされていました。
でも最終的には、「マンションだから大丈夫。避難場所に逃げるよりマンション自宅に留まっていたほうが安心」という結論に落ち着きます。
熊本大地震でも外壁の一部が壊れたマンションなどもありましたが、昭和56年の建築基準法改正により、マンションは震度6では一部壊れることがあるかもしれない、震度7ではかなりの損傷も見られるかもしれないが、中にいる人の生命は安全というのが基準になっています。
「マンションにいた方が避難するより安全」という考え方はそれなりに説得力があります。

しかし、台風や豪雨、地震などによる直接的な被害はそれなりに防げても、それらを原因とした、停電、給水停止、ガス管破裂、地盤沈下、などには対応できません。
停電が起きたら、直結増圧給水では直ちに給水がストップします。ポンプに電気が来ないから当たり前です。
高置水槽や受水槽があるマンションでは、ポンプは止まっても受水槽などに溜まっている急場を凌ぐこともできます。実際に阪神大震災では受水槽や高置水槽の水で命がつながったという事例もあっています。

また、停電ですからエレベーターは停止します。専有部分内の電気もすべて止まってしまいます。エアコンは利きませんし、スマートフォンの充電もままなりません。
その他、玄関エントランスドアは開けっ放しのままですし、機械式駐車場から車の出し入れもできません。
マンションの場合、豪雨や地震、台風などからの直接的な被害は、戸建てよりなさそうですが、停電や給水停止については戸建てと同様被害を被ります。

不幸なことに翌日6日には北海道を震度7という巨大地震が襲いました。前日には台風21号が神戸や関西国際空港に甚大な被害をもたらせたばかりです。
自然災害が少ない北九州といいながら、今までの様に「うちは大丈夫だろう」という感覚ではいけません。
分譲マンションにおいても自然災害やそれに伴う停電や断水に対する備えをしなきゃ、ならないと考えています。
管理会社さんと協力し、また市危機管理室や地域振興課へも情報発信し、「自然災害に対する心構え(分譲マンション管理組合編)」を作成しなきゃ、と考えています。