マンション管理士の独り言・・・961

マンション管理士の独り言・・・961

「防災・減災マニュアル作成」

お世話している管理組合さんにセッセと「防災・減災マニュアル」を作成しています。
それぞれ設備仕様が異なりますので、当然ながらそのマンションごとの「防災・減災マニュアル」の作成となります。
いろんな業者さんと打ち合わせしながらの作成となります。
給水方式では、直結増圧給水方式と受水槽方式、受水槽+高置水槽方式とでは、ポンプを利用しているところまでは同じですが、災害発生時や停電時で現象が異なりますし、注意事項も変わってきます。
また、ポンプの位置で1階~3階くらいまでの低層住戸でも水が出たり出なかったりです。

エレベーター設備では、耐震性能が付いているか?いないのか?で閉じ込めの危険性が変わってきますし、非常用バッテリーの効果についても知っていただかなくてはなりません。
もし閉じ込められた時の対処法などについても同様です。
この他、オートロックシステムやインタホン、宅配ボックスでの停電時の状態確認。
更に機械式駐車場は災害停電時にはどのような状態になり、危険性の有無、どういう連絡を行わなければならないのか、通電時にはどのような処置を行ってから稼働させるのか?なども居住者へ予め知っていただく必要があります。
門司の管理組合さんには“ここは海抜〇メートル地帯です。福島大震災並みの津波が起こったら6階まで避難してください”などの記載も付け加えています。

「防災・減災マニュアル作成」については、管理組合単独ではなく、町内会とも連携して作成しなければなりません。町内会長と密接に連絡をとり、場合によれば上部団体の自治連合会との調整も必要になってきます。
災害時の対処についてはマンション管理組合独自で行う事ではなく、また行えるものでもなく、町内会をはじめとする地域との連携が欠かせません。

理事会で「防災・減災マニュアル作成」について確認を得たのちは組合員へ配布し、その後説明会の開催です。
おかげで年末にかけて説明会のラッシュです。
多くの組合員は、マンションは災害に強いと思っています。確かに災害そのものには強いのですが、その後の停電にはからっきし脆いなんて、露にも思っていません。
理事会での説明時にも、“マンションは地震などの災害には強いとばかり思っていたが、そうでもないんだ”と多くの理事さんからため息交じりの発言があったほどです。
管理組合がすべきことは2つです。まずは、災害や停電時にマンション設備はどのような状態になるのかを知ってもらうという事です。
分かっていれば、パニックになることもありませんし、落ち着いた行動が取りやすくなります。
もう一つは、災害時に備えて入居者名簿を整備することです。要介護者がいるのか?いないのか?を予め知っておかなければなりません。プライバシーの問題なんかもあるでしょうが、災害などの緊急時に必要という事を説明会時に強く訴えて回収率を上げようと考えています。

自分のマンション管理組合でも「防災・減災マニュアル」を作成してみようと思われている役員さんがいたらお手伝いしますよ。

先日は、道の駅おおとう~小石原~秋月~飯塚~田川~道の駅おおとうまでを走ってきました。約80キロのツーリングです。秋月~飯塚へ抜ける八丁峠は死ぬかと思いました。
今週は耶馬渓を走る予定です。
青い自転車に黄色のヘルメット、白縁の真っ黒けサングラスといういで立ちです。
街で見かけても、石を投げつけないように。