マンション管理士の独り言・・・970

マンション管理士の独り言・・・970

「入口扉の開扉について(依頼)」

標記の文章が管理会社さんへ届けられました。
依頼主は、北九州市財政局東部市税事務所長です。しっかり公印まで押されています。
つぶやき主が顧問としてお世話している管理組合さんで市税を滞納している方がいて、何度連絡してもつながらない。強制執行することになったので、オートロックのドアを開けて入館させてほしいとのご要請です。
その方を訪ねて行って不在ならば、同行している鍵屋さんが鍵をコジ開け、住戸内に立ち入り動産を差し押さえます。とのことです。
勿論、滞納者の名前は伏せられています。

どう取り扱ったらいいでしょうか?という管理会社さんからのお問い合わせです。
“そんなこと言われても分かんね~よ。”
“滞納者から後で「何で開扉したんだ」なんて逆恨みされたらどうしよう”
“管理組合や管理会社を巻き込まず、市の責任でやってくれよ”
が本音です。

そこでマンション管理センターや親しくしている大手管理会社支店長数名に聞いてみました。
厄介な事例ですね。でも高層住宅管理業協会からは、「そのような公の立場からの要請には応じて下さい」という通達が来ていますので、開扉してあげていいのではないでしょうか

他のご意見としては、憲法でも納税の義務を果たすように記載されています。市からの要請に応じず、開扉しないという事は納税の義務を果たしていない人を庇う事につながります。それは不味いでしょう。当社ではそのような場合には要請に応じて開扉しています。です。

開扉することとし、理事長へもそのようにアドバイスしました。
長くマンション管理士やっているといろんな事に遭遇するものです。

つぶやき主の強みの一つは情報ネットワークだと思っています。
判断つかない事案が起きたら、いろんな管理会社さんの考え方や情報を集めることが出来ます。それらから結論を導き出しますので、誤った判断にはならないと感じています。
たとえ大手の管理会社さんであっても、他社やどのように対処しているかは中々わからないものです。
管理会社さん含めマンションに関連する業者さんからの情報を収集することの出来る人的つながりやネットワークが強みになっているような気がします。

今月10日には門司区役所で自治連合会長さんを集めてのセミナーです。八幡東区、戸畑区に続いての開催です。
また、1時間しゃべり倒します。