マンション管理士の独り言・・・975

マンション管理士の独り言・・・975

「下請け」

建設工事なんかでは親請会社から下請け会社、さらには孫請け会社まであります。
工事のボリュームが大きく、工種が多岐にわたりますのでこうなっちゃいます。
マンションの管理組合をお世話する管理会社でも下請けに外注するという事が行われます。代表的なところでは、エレベーターメンテナンスや給水ポンプのメンテナンスがあげられます。
エレベーターメンテナンスについては、そのエレベーターのメーカー系列か独立系か、フルメンテナンスかPOGかはあるにしても、有資格者でなきゃ出来ません。
また、交換用の部品ストックも必要です。
エレベーターメンテナンスを自社でやっている管理会社さんなんてありません。
また、受水槽や消防の定期報告などは登録された業者さんしか出来ません。
法律や登録制、更には有資格者でなきゃ出来ないものは、管理会社さんでは出来ませんからそれぞれの業者さんへ外注することになります。
仮に管理委託契約にエレベーターメンテナンスという項目が入っていたとしても、実務は管理会社さんが行うのではなく、エレベーターメンテ会社さんが実施しています。
これら以外の管理業務に関しては、管理会社さんが自前で行うのが一般的です。

しかし、管理組合からは管理委託契約を受託しているが、管理内容のほとんど全てを下請けさんにお任せの管理会社さんもあります。要するに丸投げっていうやつです
管理員は管理会社の従業員ではなく下請け業者から派遣された人、掃除も清掃業者へ丸投げ、月に一度の建物目視検査も下請け業者へ丸投げです。
“じゃ、お宅は何やってんの?”と聞けば、管理費や積立金の出納業務と、理事会・総会支援業務です、との返答です。
理事会・総会支援業務って言ったって、総会は年に一度だし、理事会だって年に3回くらいしか開いてないじゃん。
そもそも管理員さんが下請け業者さんからの派遣では、フロントマンの言う事聞くの?指示に従うの?要は下請けさん任せで、お宅はマージン取ってるだけじゃん。です。
管理組合からすれば、マージン分だけ高い管理委託料を払わせられています。

つぶやき主がお世話している小倉北区のマンションでは、管理員はじめ掃除に至るまで下請け業者さんへ丸投げだったのを、「今後は管理組合として管理会社さんを外して下請けさんと直接管理委託契約を結びます。もしくは下請けさんへの丸投げを止めて管理会社さん独自で管理業務を行ってください」と迫りました。
その結果、下請けさんへの丸投げを中止し、それまで月90万円だった管理委託料を70万円へと下げることに成功しました。
勿論管理内容は、それまでと全く一緒です。
要するにマージン分だけ減額できた、ってことです。

下請けさんに丸投げでは、フロントマンも経験を積むことが出来ません。大手は勿論のこと、地場の管理会社さんでも丸投げはやっていません。
1社を除いては・・・。

管理委託費の削減を目指すのならば、契約の内容を確認し、下請けさんへの外注項目を洗い出しては如何ですか?

またバトルになるかもデス。スーパーサイヤ人ブルーに変身しなきゃ、です、
管理組合の利益のために、と考え方を変えてもらえればいいのですが・・・。

天気のいい平日昼間は、河内~合馬~畑を自転車しています。時間あるときは往復してヘトヘトです。