マンション管理士の独り言…611

「クリスマスツリー」

この時期、いろんな場所でクリスマスツリーを見かけます。
小倉魚町のリバーウォークのイルミネーションにもクリスマスをモチーフにした飾りを見かけます。
この時期ならではのもので、行く人の気持ちを和ませてくれます。
マンションのエントランス前にも「クリスマスツリーを飾ろう!!」と考えている役員さんもいる事でしょう。
ですが、少々問題が発生する場合があります。宗教との兼ね合いです。

言うまでもなくクリスマスは、イエスキリストの誕生を祝ってのものです。
つぶやき主は、八幡カトリック幼稚園卒業ですから間違いありません。
マンション管理組合として、“特定の宗教に偏るものを皆が負担した管理費から支出して設置していいのか?”ってことです。
クリスマスツリーなんてこの時期の風物詩とも言えるもので、「そんなに堅苦しく考えなくてもいいじゃん」って多くの人が考えると思いますが「クリスマスツリーというのはキリスト教に関係するものです」ってハッキリ言う人もいます。
ですからあまりお勧めはしません。

事実理事会さんで「クリスマスツリーを飾ろう」というご意見が出ることがありますが、上記の理由で断念するパターンが多いです。
つぶやき主に相談を持ちかけられても、「宗教上の事を言われるケースがありますよ」ってアドバイスするしかありません。

じゃ“しめ飾りは?”“七夕祭りは?”“鯉のぼりは?”“国旗は?”なんて言われるとわけわかりませんが、かくしてマンションの玄関そのものは立派なのですが、季節の風物詩のようなものは飾られることはほとんどありません。

クリスマスが終わればお正月です。
この正月休みを利用してマンションに住んでいるお爺ちゃん、お婆ちゃんのもとへお孫さんがご両親に連れられて来ます。里帰りです。
お年玉も貰って元気いっぱいに飛び回りますが、下階の方はたまりません。
日頃住んでいるのはお年寄りだけですから、下階への音なんて全くしません。
静かなものです。
日頃静かなだけに、小さなお子さんの飛び回る音は強烈な騒音となります。
この時期にこのクレームが結構多いです。

お世話しているマンションには、正月休みやゴールデンウィークの前には、わざわざ「帰省中の小さなお子さんの飛び跳ねる音には十分に注意しましょう」という張り紙の掲示を勧めています。

世の中に数多の仕事・職業があるとはいえ、クリスマス~正月にかけて騒音の心配をしなきゃいけないのは管理会社フロントマンかマンション管理士だけでしょう。

空条承太郎なら、「やれやれ、だぜ」です。