マンション管理士の独り言…638

「良い管理会社の見分け方」

管理組合の方が良い管理会社なのか悪い管理会社なのかを見分けるのはほとんど不可能です。
今管理を委託している管理会社以外の会社からのサービスを受けたことがないという場合がほとんどなので、比較のしようがありません。
定期清掃が年何回なのか?管理人さんの勤務時間は何時から何時までなのか?エレベーターの保守メンテナンス費用はどれくらいか?など管理委託契約書で確認出来たとしても内容を読みこなすことは難しいでしょう。
ましてや他と比較何て出来っこありません。

そこで良い管理会社とそうでない管理会社とを簡単に見分ける方法をちょっとだけ教えちゃいます。

まずは、管理規約の改正を行ったかどうか?或いは規約改正の提案があったかどうかです。
分譲当初の管理規約は原始管理規約と言って、売主さんや管理会社さんが今までの経験を基に作成したものです。
それを購入時に「管理に関する承認書」へ区分所有者全員が押印することで管理規約として発効したものです。
皆さんが集まって話あって決めた管理規約ではありません。
マンションの実態に合っていない管理規約を後生大事に使っている管理組合さんの何と多い事か!

そのマンションの“実態に合った管理規約に改正しましょう”という提案がなされる管理会社と、実態と合っていないことを承知で何も提案してこない管理会社とではピンとキリほどの違いがあります。

管理規約の改正を提案し実施しても、その分の報酬を管理組合さんからいただけるものではありません。
それどころか、管理規約の改正は実態を調査し、アンケートを実施し、改正案を作成し、説明会を開催し、しかも総会では議決権総数の4分の3以上の賛成が必要なので、とてもエネルギーが必要な作業です。
管理会社フロントマンからすれば、管理規約改正というのは大変なエネルギーと作業量が必要なのに、報酬はいただけないという、まことに割に合わない業務です。
それよりも補修工事や改善工事を提案し、会社としての売り上げにつながることを提案しがちになります。
管理規約の改正を提案する管理会社やフロントマンは、管理組合や組合員の生活のし易さや快適さを考えていると言えますし、さらには将来トラブルの種になりそうなことを予め摘んでおくという視点も持っていると言えます。

また、理事会を開催したがらない管理会社やフロントマンもNGです。
理事会に何回参加しようが管理委託料の積み増しがあるわけではありません。
ごくまれに理事会に参加しないという管理会社もありますが一般的には理事会には参加します。
年に3回であっても15回であってもフィーが同じなら少ない方が良いに決まっています。ですから理事会開催を出来るだけ少なくしようとします。
年に3回しか理事会を開催していない管理組合はキチンとした管理組合活動が出来ているとは思えないし、またそれを黙って見ている管理会社もNGです。

新築後5年経っても分譲当初からの管理規約改正の提案がない。
理事会を年3回しか開催していない、という管理会社さんは信頼できません。
つぶやき主の中では悪い管理会社です。

エースマンションコンサルタントのアドレス送受信がまだまだ不調です。
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