マンション管理士の独り言…701

「売主とのお付き合いが始まるという事」

一口に“マンションを購入する”と言ってもそこには6つの意味が含まれているというのは以前からつぶやいています。おさらいです。
マンションを購入するという事は、①専有部分の区分所有権を取得する ②共用部分の共有持ち分を取得する ③敷地の共有持ち分を取得する ④管理規約・使用細則・総会の決議を守る義務を負う ⑤管理費・修繕積立金を負担する義務を負う ⑥管理組合員になる ってことですが、最近はつくづく⑦「売主とのお付き合いが始まる」も加えなきゃって感じています。

“いい売主さんとのお付き合いが始まって良かったね。”ならばこんなに良いことはないのですが、現実には“こんなことやらかしている。”“こんな売り方したらトラブルになっちゃうよ”っていうのが多くて困ってしまいます。

こんな売主さんに共通して言えるのは非を認めないことです。
非を認めず、“当社に落ち度はないけど、管理組合さんはお困りでしょうから、ご相談には応じますし、場合によればお見舞金をお出ししましょう”ってスタンスです。

マンション管理士の実力なんてたかが知れています。
販売時にキチンとした売り方をしてくれていないと、それが種で管理組合でトラブルになっても、なかなか絡み合った解決の糸口を見つけることが出来ません。
それでも、4つの管理組合さんで解決できそうなところまで何とか漕ぎ着けました。
この4つの管理組合さんのトラブルは全て一方的に売主サイドが悪いというものです。

マンションという一般人では最も高価な買い物なのに、いい加減な売り方や仕様のために、まるでトラブルの渦中に自ら進んで飛び込んだみたいになってしまった管理組合さんや組合員さんには何ともお気の毒な話です。
後々トラブルにならないような売り方や仕様をよ~く考えてもらいたいものです。

北九州でマンション管理士として商売を始めて早や8年が過ぎました。この間で感じたことは、“トラブルを抱えていない管理組合さんはない”ってことです。何かしらのトラブルを抱えています。
その原因の多くが販売時の売り方や設備仕様にあると感じています。
何か愚痴っぽくなりましたが、これからマンションを購入しようって方は、もっとよくマンションのことを勉強して、トラブルの種が少ないマンションを選ぶことをお勧めします。

8年過ぎて以前と何がどう変わったかといえば、打たれ強くなりました。

今日は午後からマンション購入相談の一環としてモデルルームへ同行します。購入からつぶやき主にアドバイスを求めるなんて賢い選択です。
いろんなことをアドバイスしちゃいます。