マンション管理士の独り言・・・988

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「確認申請制度」

大阪府摂津市で外国人研修施設の建設をめぐり、事業者側と建設反対の住民との間でトラブルになっているようです。
双方それぞれになるほどと思われる理由がありますが、法的には建設したい業者側に軍配が上がります。
日本の建築確認申請制度がそのようになっているからです。

「確認申請」は読んで字のごとく「確認」をする作業です。
建築予定地に予定建築物を建設するにあたって、建築基準法や都市計画法、消防法などに合致しているかどうかを確認する作業です。合致していれば「確認済」となり、確認検査機関は必ず「確認済」をおろさなければなりません。これは最高裁判例として確定しています。
「確認済」を以て業者は予定建築物を建てることとなります。
近隣住民に対しては説明を行えば法的には具備されます。近隣住民の賛成や同意は必要ありません。ただ単に説明を行えば足ります。
ポストへ予定建築物のチラシの投函でも、1件1件訪問し説明しても、更には公民館などで住民説明会を開催しても、どのような形でも構いません。
確認申請提出に際しては住民への説明を行ったという書類の添付があれば受理されます。説明会を何度実施したのか、同意があったかどうかは関係ありません。

仮に近隣住民の同意が必要とされるのであれば、土地を購入する人がいなくなるからです。土地を買って建築物を建てようと思う方は、建築基準法などに合致していれば必ずその土地には予定する建築物が建てられるという確証があるからその土地を購入するのです。
近隣住民の同意が必要という事になれば、土地を買ったけど、近隣住民の同意が得られなければ予定している建築物が建てられないかもしれないという不安定な状態では、土地を買う人なんて居なくなってしまいます。

今後近隣住民の方は、確認検査機関に対し、「確認済」をおろさないように、役所などの働きかけをするのでしょう。
“こんなに近隣住民が反対しているのに「確認済」をおろしちゃ絶対ダメだよ。”って感じです。
しかし最高裁判例で確定しているように、建築基準法などに合致していれば必ず「確認済」をおろさなければなりません。
おろさなければ事業主から“おろせ”という訴訟を提起され、おろすよう裁判所からの命令が下ります。
役所としては、事業主に対し、“もっと近隣住民の理解が得られるように努力してよ”って指導するしか手がありません。

では、近隣住民は指をくわえて建設を見ているしかないのか?っていうと策はあります。
外国人研修施設の建設ですから、国策に沿っての事業となりおそらく多額の補助金の交付があると思われます。
グランリビオ高見七条にさえ、高額な補助金が交付されるのです。国策事業ですから、交付されることと推察します。
補助金交付に際しては、近隣住民とのトラブルがないこと、という要件が付いているはずです。
こっち方面からがいいかもです。

何で、こんなことに詳しいの? だって経験してるから・・・でした。