マンション管理士の独り言・・・248

「内覧会」

先週末は、「ネクスタージュ高見七条弐番館」で3件の内覧会へ同行してきました。
今月末は、西小倉の「オークランド城内タワー」の内覧会同行が数件予定されています。
「ネクスタージュ」での内覧会の様子は、ボソボソッとつぶやきましたが、当初のほんのちょっとの間は担当者が案内しますが、その後は“好きなだけ何時まででも見てもらって構いませんよ”、というスタイルです。
そして初めの1時間の間で設備器具の取扱説明のためにいろんな業者さんが入れ替わり、立ち替わり入って来ます。
「サンパーク中井Ⅱ」でも同様の実施方法でした。

この方法だと、内覧者は時間を気にすることなくいつまででも内覧する事が出来ると言うメリットがある半面、何となくホッタラかしにされているようで、「高い金出して買ったのに、客らしく扱え!」と思ってしまいます。
また、指摘事項がキチンと補修業者へ伝わるのかも不安になってしまいます。

内覧会というのは、パンフレットや棟外モデルルームだけを見学して購入した方が、実物の、今からの我が家、と初めてご対面する、いわばお披露目会です。
もう少し、しっかりとした段取りの良い内覧会が実施できないものかと、思ってしまいます。
売主さんやゼネコンさんは、“もう売れてしまっている住戸”だからと安心しているのでしょうが、そうでもないんですよ。

つぶやき主が販売センター長だったマンションで、内覧会で失敗して、その場でキャンセルになったケースが2件あります。
もう時効だから、お話しますが、1件は、流しのシンクに煙草の吸殻が落ちていました。
ただそれだけのことでしたが、購入者は「今から住むことになる大切な住戸を、住む人のことも考えずに煙草の吸殻を捨てるような人が作った部屋には住まない」と言いだしました。
平身低頭でお詫びしましたが、受け入れてもらえませんでした。

もう1件は、バルコニーに濡れ雑巾がホッタラカシになっていました。
雑巾からの汚いシルがバルコニーを汚しています。
お客様は激怒し、「購入者が初めて住戸と対面するお披露目会に、こんな状態で内覧させる売主や営業マンは最低だ!」といわれました。
キャンセルになってしまいました。
この2件があってから、つぶやき主は内覧会では前日から支店総動員で掃除を行う事としました。
今はもうやっていないでしょうが、汗ダクダクで丸1日かけて掃除していました。
営業マンは勿論、経理の女性なども総動員して掃除を行いました。
キャンセルが怖いからではありません。
まだ実物を見ないうちから、営業マンを、会社を、物件を、信頼して購入してくれたお客様へ住戸を少しでもキレイな姿で見ていただこうという気持ちからです。
また、このように売主が内覧会前に最後に掃除を行うというのが現場にも伝わっていましたから、施工精度の高い住戸になっていたような気がします。

売主の方は少し姿勢を改めた方がいいですよ。
内覧会は購入者と住戸との初めての“ご対面~”ですよ。
少しでもいい印象を持ってもらえるように努力しましょうね。

つぶやき主に頼めば、好感の持てる内覧会をプロデュースしてあげるのに。