マンション管理士の独り言・・・430

「仕上げが良いだけに、・・・残念」

儲からないのにバタバタしていて、呟けませんでした。
先週の金曜日に「サンライフ学園大通りマジェスト」の内覧会へ立ち会ってきました。
たっぷり3時間です。
事前に管理規約などの重要書類を検証していましたが、良く工夫されたものでした。
竣工時に未販売住戸あっても、その管理費や修繕積立金は売主が負担すると明記されていますし、専有部分と共用部分の区別についても細かな規定がなされており、完成度が高いと言う印象です。
しかし、分譲駐車場のくだりだけは何度読んでも理解できません。
そもそも分譲駐車場などと言う2重売買もどきの販売方法をいくら糊塗しようとしても無理なものは無理です。

建物の施工精度も十分納得のいくものでした。
水平・垂直もしっかりキープされていますし、壁の傾きも見られません。
クロスも上手に貼っていました。
バルコニーの防水仕上げに1部パテ処理忘れがあったのと、水勾配がキチンと取れているのかなと思われる箇所が1か所あったくらいで、全体的には精度の高い仕上げになっているという印象を持ちました。
実は翌日の土曜日にも同行依頼が2件あっていましたが、所用がありお断りしましたが、しっかりした工事でしたので、ご安心していいですよ。

また共用部分の仕上げもハイグレードでした。
最近のマンションは専有部分と玄関エントランスだけは立派に作っているものの、各階のエレベーターホールや開放廊下、階段などは安普請のものが多い中で、とてもキチンとした造りという印象を受けました。
それだけに、それだけに・・・。
内覧会の対応には呆れちゃいました。

受付でチェックシートを渡して、「勝手に見て、指摘事項あれば記入して下さい。最後にこのチェックシートを受付に返してね。」というもので、営業マンもゼネコンさんも誰一人立ち会いません。
誰も立ち会わない内覧会もあるにはありますが、その場合には内覧の途中に、例えば住宅情報盤の業者や給湯器の業者などが入れ替わり立ち代わり説明していくのですが、これさえありません。
「そんなのダメだから、業者をよこして実際に機器を操作しながらお客様へ説明してください」といっても「業者は来ていません。引き渡し時の説明書を読んでください。どうしても説明受けたいならば、後日業者を呼びます。」でした。
当然業者を呼ぶ手配をしてもらいました。
ほとんどのお客様は生まれて初めての内覧会でしょうから、“こんなものか”と思うのでしょうが、年に40件近くの同行をしているつぶやき主から見れば、あまりになっていない対応です。
共用部分の造りもキチンとしており、工事の施工精度も高く、管理規約なども工夫されたしっかりしたものであるだけに、内覧会での売主さんゼネコンさんの対応には落胆しました。

今年になってもう10件の内覧会に同行しました。
そして、6件のご依頼をお断りしました。
最近では福岡からのご依頼が増えています。
マンションの内覧会に限って言えば、ソートー得意です。