マンション管理士の独り言・・・440

「リノベーションマンション内覧会」

先週末の土曜日(8日)、西鉄さんが売主の「サンリベラ・プライム天神大名レジデンス」内覧会へ同行してきました。
西鉄さんならば「サンリヤン」シリーズですが、本件は「サンリベラ」???と思ったら、リノベーションマンションでした。
本体は平成4年に竣工し、これを建物1棟リノベーションして区分所有建物とし新規に分譲したものです。

よく聞く「リフォーム」と「リノベーション」との違いは、「リフォーム」は単に原状回復のための表面的な修繕を行うもので、これに対し、「リノベーション」は住宅の価値・機能を再生させる包括的な改修とされています。
まだ使える建物をわざわざ壊して建て替えると大量の廃棄物は出るので、その結果地球環境にも優しくないし、何より新築より価格も低く設定できるというメリットがあります。

本件では、補修箇所として屋上のウレタン防水・外壁タイル・外壁塗装・給排水管の全面取り換え・シーリング工事・バルコニー防水などが実施され、新築当初の輝きを取り戻しています。
また、「リノベーション」にあたり、新築時よりも設備仕様のスペックアップも随所に見られました。
水道給水方式を、高置水槽方式を取りやめて、直結増圧方式へ変更していますし、24時間換気も新たに取り入れています。
住宅情報盤もオートロック設備のみならず、火災・防犯機能が内蔵されたものになっています。
エレベーターも制御盤の取り換えを行っていますので、P波対応となっています。
内装仕上げも、その部屋をコンクリートの箱だけの状態にしてそこから壁や床・天井を造りこみますので、新築同様と言っていいほどの仕上げとなっています。

ただし、コンクリートや鉄骨などの構造部分は新築時そのままですし、サッシュなども以前からのものをそのまま使用しています。
そして、こられについて“従前のものをそのまま使っていますから、多少の不具合は勘弁してね”と予め文章で案内しています。
購入者は、それをわかって購入することとなります。
今後は、このようなリノベーションマンションも増えてくると思われます。

しかし、いい事ばかりではありません。
「リノベーション」と言ったって、中古マンションには変わりがありませんので、特に保証に関しては新築同様というわけにはいきません。
新築住宅の場合には、「住宅の品質確保による法律」(略して品確法)で“雨水の侵入を妨げる部分”や“構造上主要な部分”に関しては竣工後10年の保証がありますが、これは中古住宅には適用されず、本件でも適用されません。

しかし流石に西鉄さんです。
10年とまでは行かないものの、5年の瑕疵保証を付保していました。
さらに固定資産税の減免措置も新築後5年間という減免期間を過ぎていますので、適用がないと思われます。(確認してませんが・・)

印象とすれば、“お買い得”と感じました。
また、重要事項説明書や契約書、さらには管理規約なども「リノベーション」物件ならではの特徴が反映されたものとなっています。
即完売のようでした。そうでしょうね。
年間30件くらいの内覧会同行をし、それらのマンションの管理規約などの検証を行っているつぶやき主が“お買い得”と思うのですから、売れないわけがありません。

22・23日に商工貿易会館で大英産業さん主催の不動産フェアが開催されます。
つぶやき主が代表の「一般社団法人北九州マンション管理支援機構」も共催に名を連ねていて、相談ブースも設置します。
22日の16時からはつぶやき主が“買ってはいけないマンション”なんて強烈なお題で話します。
本当に“買ってはいけないマンション”を言うのか言わないのかは悩んでいますが、これからマンションを購入しようとする人には「目からウロコ」のためになるお話をしちゃいますよ。
お時間のある方は、是非聞きに来て下さいね。

つぶやき主という名前のくせによくしゃべりますよ。