マンション管理士の独り言・・・888

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「内覧会での売主の心得」

内覧会での購入者の心得ではありません。売主サイドの心構えです。
施工精度云々より美装のできていない、汚いままの住戸で内覧会を実施する売主やゼネコンさんが多いのに呆れてしまいます。
いくら中身がよくたって、パッケージが汚い商品は買わないっしょ。
コンビニでもスーパーでもホコリをかぶったままの商品なんてありません。
そんな状態でお客様に提供しません。
何故、内覧会前に掃除をしないのか不思議でなりません。

売主さんはゼネコンさんや販売会社任せ、販売会社さんは売ることに血眼で、売ってしまった住戸の美装なんて気にもしてないようです。

購入者はパンフレットやモデルルームのみで実物を見ることなく、「早く買わないと希望住戸は売れちゃいますよ」「駐車場が良い場所が確保できなくなりますよ」ってせかされて購入します。
そして初めて自分が購入し、今から生活することとなる住戸とご対面の日が内覧会です。
言わばお披露目会です。
前日なんてドキドキしながら眠れない夜を過ごしているかもしれません。
そして、美装の行き届いてない汚いままの住戸を見せられたら、百年の恋もいっぺんに冷めちゃう、って感じになります。

何より、自分がこれから住むことになる住戸に対して、売り主やゼネコン、更には職人さんからは、「気持ちよく住んでもらおう」「丁寧な工事を心がけよう」という思いは全く感じられない、って感じてしまいます。

つぶやき主が販売センター長だったころは、内覧会の前日には、営業マンは勿論、事務の女性も引っ張り出して全員で掃除をしていました。
売主を信頼して、営業マンを信用して、35年のローンを組んでまでして購入してくれたお客様です、住戸のお披露目会です。少しでもきれいな状態で見ていただこうって思わないのでしょうか?

内覧会時に美装のできていない汚い住戸を見せられて、激怒・落胆し、その挙句にキャンセルにまで至った方を複数人知っています。
そうなれば、そのお客さんは勿論、売主や販売会社、ゼネコンさん皆にマイナスです。

内覧会時に売主、ゼネコンさんが一番気を付けなければいけないのは住戸の美装です。