マンション管理士の独り言・・・967

マンション管理士の独り言・・・967

「将来トラブルに発展するマンション・・・4」

トラブル指数3のお話です。多くのバルコニーには排水竪管が設置されています。
屋上から1階まで繋がって雨水の処理のために設置されています。ついでに各階のバルコニーへの雨水も処理しています。
この排水竪管は1住戸に1つ設置されているのが普通ですが、稀に売主さんが経費削減というよりケッチって2住戸に1つの竪管としているマンションがあります。
この竪管には、バルコニーを掃除した際の排水も流れ込みますので、2住戸に1つの竪管ならばお隣さんのバルコニー排水が自分ちの排水竪管へ流れ込んできます。

雨水だけならばいいのですが、バルコニーを掃除した時の排水も流れ込んできちゃいます。
“自分ちはワンちゃん飼っていないけどお隣さんはワンちゃんを飼っていて、ワンちゃんの抜け毛が自分ちのバルコニー竪管へ流れ込んでくる。そのせいでしょっちゅう、ドレン周りを掃除しなくちゃいけない。お隣さんは分かっているのかしら?出会った折に、「いつもスミマセン」の一言ぐらいあってもいいんじゃない”となります。
知らず知らずのうちにお隣さん同士が仲が悪くなっていく、ってパターンです。

バルコニー竪管なんて図面集で確認する人もいないでしょうが、内覧会時には隣戸とのバルコニーを隔てている隔て板の下部を確認しましょう。
下部が空いていたら、隣家の排水が自分ちに設置されている排水竪管へ流れ込んでくる可能性がありますし、反対に自分ちの排水がお隣さんの排水竪管へ流れ込んで迷惑を掛けることもあるってことを認識しなきゃデス。

自転車置き場にも注意が必要です。ほとんどのマンションで上下2段式が主流ですが、下段がスライドしないタイプで、そこにカゴ付きのママチャリが置いてあると上段に置いていた自転車は降ろすことが出来なくなります。男性は、“上段には力のある男性が停めて、下段には女性に使ってもらおう”と考えるのですが、これがアダになります。
自転車を使おうと思ってもカゴが邪魔で出せない、下に停めている自転車は誰のものか分からない、ってことになります。

また、自転車置き区画には使用者を特定しないということをしっかりアナウンスしていないと、トラブルになります。
入居者ならば誰でも空いているところに置ける、とするのが普通のルールなのですが、「ココは自分の区画」って勝手に決めている方がいます。他の自転車が停まっていると、その方との間で言い合いになったりします。
自転車を出しているときも、その区画が他の人に使われないようにチェーンでロックします。
この辺りは住んでからでないと分からないことですが、無用なトラブルを避けるためにも、管理会社さんからのアナウンスが必要です。

この他、ゴミ置き場へのゴミの出し方、「ゴミ置き場の入り口付近に置く人が多いので、後から出す人は、入り口付近に山高く積まれているためにゴミを出せなかった」などのトラブルが発生します。

あんまりつぶやいちゃうと、早く入居したいなと、マンションライフを心待ちにしている人の夢を壊しちゃいますので、今回でおしまいとします。
マンションライフの悪口というのでなく、快適なマンションライフのために気を付けなければならないことを聞かせてもらった、と前向きにとらえて下さいね。