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2015年05月


2015年05月31日

マンション管理士の独り言・・・653

マンション管理士の独り言…653

「大規模修繕工事の落とし穴」

築12年過ぎたあたりのマンションで大規模修繕工事が行われます。
つぶやき主の事務所近くでも足場を組んでネットを張って大規模修繕工事が行われているマンションがいくつか見かけます。
つぶやき主も現在2つのマンションで大規模修繕工事のコーディネートを行っています。
設計は、つぶやき主のお眼鏡にかなった現場経験たっぷりの建築士さんとのコラボです。

前回の「リビング北九州」のマンショントラブル相談室でも書きましたが、大規模修繕工事の業者決定には何より透明性・公平性・公開性が必要となります。
共通仕様書を作成し、数社から見積もりを取得し、数名の役員の前で一斉開封とするのがルールです。
そして2~3社に絞りプレゼンテーションを実施し、理事会で1社を選定し、総会で承認を得るという流れになります。
「理事会で検討した結果、○○建設会社へ○○の内容で、○○の金額で発注することについてご承認ください」という議案の提出になります。

業者決定の基準は、兎に角1番安いところとしている理事会さんが多いようです。
総会で承認を得る際にも「いろいろと検討した結果、A社が一番安かったのでA社に決めました」というトークはとても説得力があり、総会でもスンナリと承認されます。
「B社より安い業者はありましたが、施工実績などでB社へしました」「B社は価格は高かったけれども工事期間中の防犯についての気配りが一番でした」「B社の現場代理人が一番話しやすそうだったので」なんていうのは、『1番安い所に決めました』というトークにかき消されちゃいます。

2015年05月29日

マンション管理士の独り言・・・654

マンション管理士の独り言・・・654

「騒音問題」

分譲マンションと言うのは一つの大きな建物を小さく区切って(分譲して)集合住宅としたもので、当然ながら上下左右を他の住戸に囲まれています。
上下左右にそれぞれ異なる家族構成の他人が住んでいますので、隣戸からの騒音は必ず発生します。
騒音を受け取る方の“感じ方”によっても異なりますが、無音ではありません。
社会で生きていく以上“無音”はあり得ないわけで、かと言って誰もが喧しいと感じる環境ではストレスが溜まりますし、発病してしまう方もいます。
いわゆる受忍限度っていうやつが基準となります。
社会通念上、これくらいなら我慢すべきだよ、ってことです。
受忍限度については詳しく呟きませんが、北九州のマンション事情をつぶやきます。

市内マンションのほとんどは階下への遮音性能をLL45、LH50を基準に造られています。
売主さんの商品基準に従って設計士もそのように設計し、施工会社もそのように造ります。LLと言うのはラウドネスライトで軽量衝撃音といい、ビー玉を落とした時に発せられるような軽い音です。
LHというのはラウドネスへヴィーで重量衝撃音といい子供さんが飛び降りるときに発せられる重い音です。
45と50では数字の小さな方が遮音性能が優れています。
客観的には上階のスリッパの音は聞こえないが、サンダルの音は聞こえるって程度です。要するに聞こえるってことです。
“分譲マンションだから上階からの音は聞こえない”なんて思ってマンションを購入しちゃいけません。

2015年05月26日

マンション管理士の独り言…652

マンション管理士の独り言・・・652

「オートロック更新工事」

もう7年くらい海を渡ってお世話しているマンションさんでオートロック更新工事を行いました。
2年くらい前から「リビングにある住宅情報盤の解除ボタンを押してもエントランスのドアが開かない時がある」「住戸玄関先のインタホンは全然聞こえない」なんていう苦情がチラホラあがっていました。
“大規模修繕工事を実施したばかりだからもう少し待ってね。”と我慢してもらっていましたが、チラホラだった苦情が、ひっきりなしになり、もう待ったなしです。
アンケートを実施すると、40戸中12件で何らかの不具合があるとの回答です。

理事会では更新工事を実施することとしメーカーや機能などの検討を開始しました。
それまでのは通話機能しか付いていませんでした。
メーカーさんの話では、新築マンションでは、エントランスにだけモニター機能を付け、住戸玄関先インタホンには通話機能だけ(モニター機能は付けない)というのが主流だそうですが、更新の際はより防犯性を高めようと住戸玄関先にもモニター機能を付ける管理組合さんが多いとの事でした。

理事会では通話機能の他、「この際モニター機能も付けるべきだ」「出来れば玄関先にもモニターがあった方が良い」となりました。
モニター機能がつけられるかどうかを事前に調査し、配線・配管具合を確認し、モニター機能も付けることができると判明してから2社から見積もりを取りプレゼンテーションです。

2015年05月23日

マンション管理士の独り言…651

マンション管理士の独り言・・・651

「設計士と施工業者の考え方」

大規模修繕工事では、屋上防水補修を行います。
第1回目の大規模修繕工事でも第2回目でも行われます。
屋上防水の保証期間は10年なので、大規模修繕工事の都度実施されるのが一般的です。

どのような補修が行われるかと言うと、シート防水やアスファルト防水、シングル葺きなど仕様によって異なりますが、大きくは『被せ工法』か、『全撤去工法』かの2種類に別れます。
『被せ工法』と言うのは、既存の防水層をそのままにしておいてその上にさらに被せるという工法です。
『全撤去工法』というのは文字通り既存の防水層を一旦全部撤去して新たな防水層を新設するという工法です。
費用の話はさておき、多くの解説書なんかでは新築後概ね15年目で実施される第1回目の大規模修繕工事時では『被せ工法』、第2回目では『全撤去工法』を推奨しています。

ところが第1回目でも防水層の損傷が激しく、その下のコンクリート躯体に雨水が回っているおそれがあり、躯体部分の補修も随所に必要となった時には、『かぶせ工法』でなく『全撤去工法』で補修が行われたりします。
また、『かぶせ工法』は既存の防水層をそのままにして上から更に被せるわけですからその分重みが増します。
屋上がどの程度の耐力があるのかを確認しなくてはいけませんが、そのあたりの構造計算書を保管している管理組合さんなんてそうそうお目にかかりません。

2015年05月21日

マンション管理士の独り言…650

マンション管理士の独り言・・・650

「議事進行役」

4月~5月にかけて通常総会の季節です。
多くのマンションで4月1日から3月31日までが単位年度で、その年度終了後1~2か月後に総会開催ってなっていますので、4月末から5月にかけてがマンション管理士や管理会社さんにとって大忙しの日が続きます。
決算理事会や総会議案最終確認理事会などを経ての総会となりますので、この時期土日は全部ふさがっちゃいます。

多くの管理組合さんでは総会の議長は理事長さんが勤めます。
「総会の議長は理事長が勤める」って管理規約に書いています。
でも順番で役員が回って来て、役員間のあみだクジで理事長さんになった方がほとんどですし、最近は女性の理事長さんも増えてきています。
“皆の前で話すのは苦手!司会(=議長)なんてできない。”って方も沢山います。

そんな管理組合さんではつぶやき主が議事進行役を勤めます。
1度やったが最後、そのマンションではどなたが理事長になろうがつぶやき主が議事進行を勤めるのが定例化しています。
“去年も議事進行役をやってくれたじゃん。今年もお願いよ“って頼まれちゃいます。

理事長さんは、冒頭「本日はお忙しい中、通常総会へお集まりいただきまして有難うございます。只今より、○○マンション管理組合第○期通常総会を開催します。私議長を勤めます、理事長の○○です。よろしくお願いします。では司会進行をつぶやき主さんお願いします。」と最後に「これで全ての議案の審議は終わりましたので、閉会とします。本日は有難うございました。」だけです。
それ以外は全てつぶやき主が執り行います。

2015年05月18日

マンション管理士の独り言…649

マンション管理士の独り言・・・649

「共用部点検」

つぶやき主は年に40件程度内覧会同行しています。
最近はマンション購入時にご相談される方も増えていて、そんな方がそのマンションを購入して、そして内覧会同行をご依頼される方も増えています。

つぶやき主にそのマンションの構造や設備、管理規約、長期修繕計画などそのマンションのほとんど全てのレクチャーを受けて、言い換えればイイとこも悪いとこも全てわかって購入されるわけですから、後で知らなかった、って事にはなりません。
管理規約や長期修繕計画を始め構造や遮音性能等そのマンションの特徴をレポート10枚程度にまとめ、それを2時間くらいかけてじっくりご説明します。
いうなればつぶやき主の個人レッスンです。
ミレーユダルクやナタリードロンの個人レッスンみたいに色気はありませんが・・・。
それで2万円です。安いっしょ。

内覧会同行は購入した専有部分の施工精度を調べますが、前職時代から1000住戸以上検査しているつぶやき主は、流石っすよ。
購入者からすれば専有部分の施工精度は気になる所ですが、つぶやき主は本当は共用部分の施工具合が気になります。
購入者さんを通じて屋上も見せてほしいって何度か売主さんに頼みましたが、「見せられません。ダメです」です。
仕方ないから外壁タイルは浮いていないかを売主さんに気付かれないように手の届く範囲で打診したり、駐車場の雨水勾配が取れているかを目視したりしてそれとなく調査票に書き込んだりしています。

2015年05月15日

マンション管理士の独り言…648

マンション管理士の独り言・・・648

「管理費削減のため初めに外されるサービス」

新築後すぐにお声を掛けてくる管理組合さんが増えてきました。
上階からの騒音やチャイルドルームの使用法などのトラブルが生じて「売主さんの系列管理会社さんじゃ売主さんに物申せないので、つぶやき主さんお願いね」って感じです。
その他、瑕疵担保期間中の2年のうちに共用部の点検を第3者にって、素晴らしい発想をされる管理組合さんも増えてきました。

そして、ついでにって言うのも何ですが、管理規約をそのマンションの実際の生活にマッチするような見直しや、長期修繕計画をより精度の高いものにするアドバイスも行っています。
相変わらず販売時に提示された長期修繕計画は精度が低いのですが、それより何より積立金の安さにはお口アングリです。
㎡あたり50円程度で、80㎡で月額4000円程度です。
全国平均額が10,898円なのに4,000円で足りるわけないじゃん、です。
ですから、積立金の増額を総会で提案するようアドバイスを行います。

販売時にしっかりした長期修繕計画で、しかも“積立金は5年後には2倍に10年後には3倍になりますよ”って言ってくれてたらまだ助かりますが、営業マンがそんな販売の足を引っ張るようなことは言ってるはずないので、つぶやき主に説明を求められます。
他の近隣マンションの事例や国交省、住宅金融支援機構などの参考モデルや実際の大規模修繕工事時に必要となる金額などを縷々説明して理解を得ています。
売主さんの都合のいい売り方のために何でつぶやき主がその尻拭いをしてあげなきゃなんないの?です。

2015年05月13日

マンション管理士からのご連絡

 ご連絡

リヴィエール大手町オーナーズレジデンス T様
                            エースマンションコンサルタント
                                   井上

この度は、内覧会同行のご下命有難うございます。
相変わらずパソコンの調子がおかしくて以前のメールが見られません。
現在パソコンを入れ替え中です。
電話番号などもわからないためこのような連絡方法となりました。ご勘弁ください。
15日か18日までに九州三共さんへ日程連絡しないといけなかった筈です。
他のご依頼者の時間の関係もあり、内覧会同行は28日の10時からでお願いします。

2015年05月12日

マンション管理士の独り言…647

マンション管理士の独り言・・・647

「議決権行使書」

標準管理規約第46条では、「組合員は、書面または代理人によって議決権を行使することができる」と規定しています。
「代理人によって」の部分は、“私は総会に出席できないので○○さんに委任します”として委任状提出することを指しますが、「書面によって議決権を行使できる」というのは、議決権行使書を指します。
しかし、文末は「できる」となっていなすので、必ずそうしなければならないってわけじゃありません。「できる」ので、してもしなくてもイイよ、ってことです。
委任状を提出するというのはどこの管理組合でも行われていますが、議決権行使書を採用している管理組合さんと採用していない管理組合さんとでは半々くらいではないでしょうか?

いきなり難しい文章で始まりましたが、総会議案書を配布する際に、「議決権行使書」を添付するかどうかについてのつぶやきです。
「議決権行使書」のいい面としては、「委任状」に比べて組合員の意思が反映できるってことです。
委任状というのはあくまで、信頼できる人に依頼するのであって組合員の意思そのものが反映されているわけじゃありません。
これに対し「議決権行使書」は組合員の意思が反映されています。
よく間違って「委任状」と「議決権行使書」の2通とも提出する人がいますが、こんな場合は「議決権行使書」を優先します。

じゃ、“議決権行使書がいいじゃん”とはなかなかなりません。
議決権行使書を採用していない管理組合さんはその理由として、総会への実参加者が少なくなるって、言います。
残念ながらそのようです。実務的にもそのような傾向になるのは間違いありません。
さらに、議決権行使書を添付するならば、予め配布する議案書にその議案の内容を詳しく記載しなければなりません。
議決権行使書を提出しようとする人が、議案書を読んで、“第1号議案-賛成”“第2号議案-反対”と意思表示できるだけの内容が詰まった記載が必要になります。

2015年05月10日

マンション管理士の独り言…646

マンション管理士の独り言・・・646

「マンション管理士との顧問契約」

5月末にかけて総会が目白押しです。
4月の最終土日に強烈な2つの総会を何とか乗り切ったのもつかの間、5月には理事会4つ、大規模修繕委員会2つ、通常総会4つが開催され、その全てに出席しなければなりません。
この他に出席しなくていい総会が2つあります。
これらの中で、新たにつぶやき主との顧問契約締結しようという議案を提出する管理組合さんが2つ。
その反対に顧問契約を解除することを議案上程する管理組合さんが3つあります。

顧問契約解除の議案を上程する3つの管理組合さんのうち1つはつぶやき主の方から顧問契約を継続しないことを申し入れました。
もうお世話して3年になり、本来の管理組合活動と言うのはどうあるべきかをおおよそご理解いただいたようですし、やはりつぶやき主を雇うとその分費用がかかっちゃうので、“次年度はご自分たちで十分やっていけますよ”という提案を行いました。
しかし、総会では議論百出することでしょう。
「まだまだつぶやき主さんにいてもらわないと、管理会社では信頼できない」って言う意見が出される事は間違いないでしょう。
管理会社さんの回答に興味津々です。

もう1つは、これもつぶやき主の方から継続をお断りしました。
詳しくはつぶやけませんが、暴走理事の行為を理事会で承認しちゃって、つぶやき主のアドバイスや方針が全く反古にされた、ということになり、退かざるを得なくなったものです。
この管理組合さんにはつぶやき主がどうしても必要なのですが、残念ながら解除を申し入れたものです。
有難いことに理事長様や副理事長様からはご熱心に慰留されましたが、お断りをせざるを得ないという判断は覆せませんでした。
この管理組合さんの総会は紛糾する事でしょう。
「何故つぶやき主さんが顧問を降りたんだ?」「理事会の判断や進め方はおかしかったんじゃないか?」と言う意見が出されそうです。
心配していますが、どうしようもありません。
とても責任感のある理事長さんなので忍びないのですが、何とか乗り切ってほしいものです。

2015年05月07日

マンション管理士の独り言…645

マンション管理士の独り言・・・645

「エントランスが暗い」

「エントランスが暗い。点灯時間が夕方は遅すぎるし、朝はまだ廻りが暗いうちにきれる。何とかしてくれ。」って組合員からのご要望です。
センサーが付いていますので、点灯時間を30分早め、消灯時間を30分遅くするなんて簡単に出来ちゃいます。
通常は、センサーを冬至、夏至などと緯度、経度などを計算しそこから日没時間を割り出し、日没時に自動点灯するようにセットしています。というか、優れもののセンサーが自動計算してセットしちゃいます。
それを30分早めようが遅くしようが、何て事ない作業です。

ところがそう簡単にはいかないのがマンションです。
30分早めると、必ず「まだ明るいうちから点灯してる。昼行燈みたい。無駄な電気代出さないように経費削減しなきゃ」という意見が出されます。
それにとどまらず、「夜間でも全部の照明点いていて明るすぎるのも考えもの。照明器具2~3か所から1本づつ間引いてよ。深夜はもっと間引いてもイイよ。経費削減になるっしょ」という正反対の意見だって出されます。
理事会で検討します。こんな場合多くの理事会では、“現状通り”って答えを出しちゃいます。
「もっと早く明るくしてくれ派」からしても、「明るすぎるからもっと暗くていいよ派」のどちらから見ても不満の残る回答ですが、仕方ないってところです。



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