マンション管理士の独り言・・・252

「マンション総合調査から・・・その①」

行った事もないし、見た事もないし、ましてや知り合いなんていませんが、国交省に住宅局市街地建築課マンション政策室というのがあるようです。
そこが、5年に1度分譲マンションの管理組合にアンケートをとり、データ化しているものがあります。
「マンション総合調査結果報告書」というもので直近のものは平成20年度版です。
つぶやき主もセミナーの折には、ここからデータをお借りする事もあり、重宝しています。

例えば、これによると修繕積立金の全国平均額は、10,898円です。
水戸黄門の“この紋どころが目に入らぬか!”ばりに、“全国平均額は10,898円じゃ。皆の積立金額じゃ低かろう!”と言えば、妙に説得力あります。

この中から面白い数字をご紹介します。今回は通常総会出席率です。
通常総会への区分所有者の出席率は、概ね80,3%です。
“ウッソー!多すぎろうもん”と思う貴方は正常な感覚の持ち主です。
この80,3%と言う数字は、実際に出席した人+ 委任状提出者 + 書面による議決権行使者、の3つを加えたものです。
もっと分かりやすく言えば、実際に総会へ出席した人 + 総会には欠席したけど委任状を提出した人 + 予め配られた議案書を見て総会には決席だけど1号議案には賛成、2号議案には反対・・・と書面で議決権行使した人、の3つの合計数です。

では本当に総会に出席した人はと言うと、34,1%となります。
そして、マンションの規模が大きくなるにつれて出席率は低くなる傾向にあるようです。

また、全データ2167のうち約1割にあたる209管理組合では全く総会を開催していないようです。
その半数の115管理組合では総会を開催しない理由を、「開催の仕方がわからない」、としています。
その一方で、毎月のように、いろんな管理組合で「マンション管理士と顧問契約を締結する件」を議案として臨時総会を開催し、そのたびに否決されているマンション管理士がいます。
聞いてもらえれば、上手な総会議案書作成の仕方や適法な開催の仕方を教えますよ。