マンション管理士の独り言・・・1025

マンション管理士の独り言・・・1025

「管理会社変更」

現在管理会社変更のコーディネートを2件実施しています。
直近の総会で「管理会社変更について検討を開始します」と報告(あるいは議案化)し、次回の通常総会か、臨時に総会を開催して管理会社変更についての議案承認を目指すことになります。
必ず現在の管理会社から変更されるかというとそうでもなく、現在の管理会社さんからも新しく見積を提出いただいた結果、現在の管理会社さんのままということもあり得ます。
この場合でも、新しく提出された管理委託料はそれまでのものより安くなるのが常ですから、見直し作業を行うことは管理組合にとって管理費の削減には繋がります。
やっててよかった、公文式!状態です。

これまでに、10数件の管理会社変更コーディネートを実施していますので、やり方については熟知しています。
基本的に現在の管理委託契約内容を踏襲し、それをベースにし共通仕様書を作成、現在の管理会社のフロントマンからヒアリングを行います。
見積に際して参加業者がそれぞれ勝手な仕様で見積もられると金額に大きな開きが出てきますので、共通仕様書が必要です。
更に、管理委託契約だけではわからない項目があるので、それはフロントマンに聞かなきゃデス。
例えば、定期清掃で駐車場内の自立型ポール照明の掃除を実施するようになっているが、手の届く範囲で拭き掃除をするのか?高所作業車を持ってきて掃除するのか?では金額に大きな違いが出てきます。
また、小さいことですが清掃に際して洗剤や換えモップの費用は管理会社持ちなのか?管理組合さん負担なのか?によっても見積金額は異なってきます。
その他、理事会の頻度や議事録の配布方法(組合員全員へ配布するのか?掲示のみなのか?)によっても金額は異なってきます。

見積に参加していただく管理会社さんは、組合員からの推薦を募ります。推薦会社だけでは不足の場合には、一覧表を基にお声を掛ける管理会社さんを選出します。
市内マンションの場合、北九州市に支店や営業所のある管理会社を選出することをお勧めします。
福岡市にしか拠点のない管理会社さんだと、「福岡市から駆け付けるのだからその分何かと経費がかかる」って見る組合員さんが多いので、注意が必要です。

共通仕様書で、各社それぞれ異なった時間で現地説明を行います。そこで出された質問に対しては、見積参加業者さんへ一斉に回答します。
与える情報は全社同一でなければ不公平です。

そして複数理事のいる前で見積書の一斉開封。数社に絞ってプレゼンテーションの実施。というのが一連の流れになります。
管理委託費は、組合員が負担する管理費から支出されますので、業者決定までのプロセスには公平性・透明性が何より大事です。
また、管理会社変更に際しては引継ぎなどで現在の管理会社さんの協力が必要です。
きちんとした透明性・公平性が確保できた競争の結果、他の管理会社さんに変更となってもその結果を受け止めるだけの度量はどこの管理会社さんはお持ちです。
それを正当な競争無しに、えげつない手法で管理会社変更を目論む程度の低い管理会社がまだ北九州にもあるから驚きです。

エレベーターメンテについて、共通仕様書にはメーカー系のフルメンテナンスと記載していても、敢えて独立系のPOGメンテに変えて見積もってきます。
安くなるのは当たり前じゃん、です。こんな小細工にコロッとしちゃう管理組合さんがあるからでしょうが、企業の矜持が問われます。

明日は臨時総会が開催されます。バカな管理会社のおかげで管理組合の中で内輪もめが起きそうです。
どこがバカな管理会社なのか、絶対に依頼してはいけない管理会社はどこなのかは、問い合わせあれば教えちゃいます。