マンション管理士の独り言・・・523

「勝手に見て」

2月に入り週末はどこかのマンションで内覧会同行してます。
3月いっぱいまで続きそうです。
もう売主の営業マンや工事担当者とも顔なじみになっちゃっているから、暖かいお茶の差し入れなんかがあったりして、恐縮しちゃいます。

以前の内覧会は、営業マンとゼネコン担当者に設備業者や美装さんなどが4~5人でチームを作り、お客様へ対応していました。
住戸にもぞろぞろと入って行き、お客様のチェックや指摘に備えます。
設備機器の説明は、営業マンや設備業者が行います。
こんな内覧会を1000件以上売り主側として参加したつぶやき主は、お陰様でどんな設備でも一通り説明できます。
そしてお客様からのチェックが入ると、それを持ってきたシートにその都度転記し、最後にもう一度お客様へ確認していただく、っていうのが主流でした。

しかし、最近の内覧会は営業担当はおろかゼネコンさんも立ち会わないのが主流です。
共用部分の説明はそれぞれの設備屋さんが行いますが、専有部分については、「勝手に見てよ。終わったら教えてね」って感じです。
設備機器の取扱説明は、お客様が内覧しているのを見計らって設備の業者さんが入れ替わり立ち代わり入室して来て行います。
お客様は気になるところや手直ししてほしい箇所があれば附箋を貼っていきます。
そして、売主さんが用意してくれた間取り入りのチェックシートに記入します。
一通りチェックしたあと、1階エントランスに待機している担当者を呼び、内覧住戸でチェック項目を説明確認し、内覧会終了です。

もっと簡略化しているところでは、お客様が附箋を貼り付け、チェックシートに記入するところまでは同じですが、設備業者さんの説明は無しです。
設備業者さんはエントランスに待機しているのですが、全戸を回るのではなく、説明を聞きたいという要望ある方のみの住戸しか行きません。
「引き渡し時に手渡す説明書を読んでよ」って感じです。
また記入したチェックシートも預かるだけで担当者は内覧住戸へ行って確認する事さえ行いません。

このような内覧会の仕方が良いのか悪いのかはわかりませんが、少し血が通ってないのかなって、思います。「もう少しお客様として扱ってあげてよ」って感じですね。
おそらくお客様は、どこをどうチェックすればいいのか、これは指摘してもいいことなのか、モデルルームやパンフレットと違っているところはないのか、なんていうのは分からないままに終わってしまうのではないでしょうか。

内覧会同行を業者へ頼む必要があるのかどうかの答えは、人それぞれで異なるでしょうが、現在主流の「勝手に見てよ」形式の内覧会ならば業者さんに同行してもらったほうがいいのじゃないかな、って思います。
どこの業者さんでもいいんですよ。
でも、管理規約や、管理の内容、長期修繕計画の精度や管理委託料が高いのか安いのか、なんていうことまで知りたい方は、つぶやき主にご依頼されることをお勧めします。
こんな事つぶやき主以外の内覧会同行業者に分かるわけありません。

神奈川と兵庫から“どうしてもつぶやき主に内覧会同行を依頼したい”っていうご依頼が来ました。交通費まで負担してくれるって言うのです。
有難い話ですが丁重にお断りしました。
ただし、管理規約や長期修繕計画の検証は行ってあげますけど・・・。