マンション管理士の独り言・・・787

「譲渡、貸与の時の駐車区画の扱い・・・②」

気が向きました、というよりつぶやくネタが切れちゃったので、「譲渡、貸与の時の駐車区画の扱い」その②をつぶやきます。
① では譲渡、貸与の時の駐車区画の扱いについて北九州では3パターンあり、それぞれ3
分の1くらいのシェアを占めているってつぶやきました。3パターンの内容については①で確認してください。

その中でつぶやき主が公平性の観点からお勧めなのは、「専有部分の譲渡の時はそれまで使用していた駐車区画は一旦管理組合へ返却。貸与の場合は賃借人が引き続き使用できる」ってパターンです。
賃借人が継続使用できるとする根拠は、その住戸の区分所有者は第3者へ所有する住戸を貸し出しても依然として区分所有者=組合員には変わりないという事。
さらに、仮に転勤で一旦は引越ししたけれど、何年か後に転勤が解かれてこのマンションへ帰ってくるということも想定されます。その時にそれまで使っていた駐車区画が使用できないとなると何かと不便でしょう、という2つの理由からです。

これに対し譲渡の場合は、この区分所有者は永遠に組合関係から離脱することになります。“もう組合員じゃなくなるっしょ、駐車区画は返却してね”ってことです。

では返却された駐車区画の新しい使用者はどのように決めるかっていうと、先着順と抽選とがありますが、公平性の観点から抽選としてる組合さんが多いですし、おススメです。
まずは、ある一定期間「No、○○の駐車区画が空きます。利用ご希望の方は○○日までに申込希望書類を管理組合ポストへ投函下さい」とします。
申込者が多数の場合は、「申込者多数なので○○日、○○時から集会室で抽選を行います。」となります。
抽選に参加する人は、本人限定、もしくは同居する家族はOK、あるいは代理人による抽選までを認めるのか、事前に決めておく必要があります。
本人限定としてしまうとどうしても抽選日には都合付かず参加できないというクレームが付きますし、反対に代理人OKとすれば、「自分は忙しい中わざわざ時間を作って抽選会に参加してるのに、抽選会に参加できない人は抽選の資格なし!」というクレームがあったりします。
代理人OKの場合でも、クジを引く順番は最後に持っていかなきゃ、です。

また、10人が抽選に参加して、1番目にクジを引いた人が当選しちゃうと、集まった人はクジさえ引くことなく、解散となります。
「何しに来たの?俺」って雰囲気で殺伐としますので、クジを引く順番についても事前に周知徹底し、了解の上実施することが必要です。

ずっと以前に、管理会社の手違いで「今の抽選方法は誤っていましたので、一旦白紙にしてやり直します」としたことがあります。
いい区画を引き当てた方からは、「折角いい区画を引き当てたのに。やり直し何てとんでもない」となり、担当者が平謝りして何とか事なきを得たことがありましたが、駐車区画の選定方法、抽選方法は細心の注意の上にも気配りが重要です。

駐車区画選定方法や、抽選方法は奥のふか~い、とてもデリケートな問題です。
続きはまたいつかつぶやくことにします。