マンション管理士の独り言・・・1275
「ウクライナ侵攻とマンション販売」
ロシアの大馬鹿プーチンのせいでウクライナ人民に大きな被害が出ています。民間人にも被害が及んでおり、国際社会のチマチマ制裁にも歯がゆい気持ちでいっぱいです。
民間人の被害を少しでも食い止めようと両国の間で人道回廊を設置することで一旦は合意に至りました。
しかしその行き着く先がロシア国内ということで、ウクライナではロシア政府によるプロパガンダに使われる恐れがあるとの懸念を示しています。
この場合のプロパガンダというのは、自国に都合のいい情報に仕立てて国民に流すことで、大衆操作や洗脳という意味も含まれます。
プロパガンダという言葉は戦争時などに使用される場合が多く、一般の商業活動においては使われません。
しかし、新築マンションのチラシやHPを見るとその物件に都合のいい宣伝文句ばかりが載せられていることに驚きます。
例えば、水:セメント比について55%と大きく謳っていますが、55%が良いのか悪いのか?他のマンションではどうなのか?など全く分かりません。
しかし一般の購入希望者が見るとあたかも優れているように錯覚しちゃいます。
55%なんて市内マンションでは一般的な水準です。優れているわけではありません。
床コンクリートスラブについても同様です。275mmのボイドスラブという表現で、「軽量化が図れるので、天井に小梁がなくフラットなすっきりした天井になる」なんてメリットばかり宣伝していますが、小梁がなくなることで上階からの遮音性能が低減するなんてことには一切触れていません。
ボイドスラブ+置床工法が在来スラブ+直床工法よりも遮音性能が優れているってわけでもありません。かえってタイコ現象で共振するって有力説もあります。
「当マンションの仕様や構造はこのようになっています」と客観的に記載すればいいものをあたかも他のマンションと比べ優れているように書かれている”やりすぎチラシ”が多いことに閉口しています。
そのくせ遮音性能に関しては、「L45相当の床材を使用しています。但し竣工後の遮音性能を保証するものではありません。」だって・・・。
本当に購入者に知らせなければならない情報をウヤムヤにして、大して優れていないものをまるで優れているように記載する傾向にあります。
購入者は、勉強しなきゃ、です。
あまり関わりたくない仕事なのですが、上下階の騒音クレームがいろんな物件から持ち込まれます。
近年その数があまりに多いので、避けて通れない仕事になってきました。
騒音計にパソコンを接続し、24時間365日騒音測定も可能になりました。
何故こんなに騒音トラブルが多いのかについても検証しています。
ただ単に床スラブ厚だけの問題ではないようです。
在来スラブなのかボイドスラブなのか?スラブ厚は?㎡あたりの受金物の本数は?システム床と幅木との空間は?際根田は使ってないよね?床材とスラブとの間に緩衝材は入っているか?スラブと床材までの間隔は?ボイドスラブは鋼管or発泡スチロール?外壁はGL工法か?床の広さは?などいろんな要素が関係します。
次回以降、騒音トラブルについてつぶやきます。数回にわたってつぶやくことになりそうです。