マンション管理士の独り言・・・530

「この時期に理事会さんでやってもらいたいこと」

3月年度〆の管理組合さんならばその2か月後の5月末が定期総会開催となります。
その2週間前までに議案書配布となり、そのためには遅くとも5月10日までには理事会を開催して議案の最終チェックが必要です。
そしてラフの議案書は4月に理事会を開催してその内容を詰めておかなければなりません。つぶやき主の場合は4月に2度理事会を開催してもらい、議案の内容を詰め、5月の連休明けには再度理事会を開催しそこで成案するという流れを理事会さんに勧めています。

ですからこの時期は上程議案について議論を深めなければなりません。
あまり活発に活動していない理事会さんや管理会社さんが提案する議案では、①前年度事業報告 ②前年度決算報告 ③監査報告 ④本年度事業計画 ⑤本年度予算 ⑥今年度役員紹介 くらいのものです。
この程度の提案しかして来ない管理会社さんなんか、他の管理会社さんへリプレイスしちゃいましょう。

今年4月からは消費税も上がります。
管理委託料やその他備品購入に際しての消費税はアップすることとなります。
ですから管理費の見直しも必要かも知れません。
この件について何にも話し合われずに来年度いきなり管理費の値上げなんていう議案が上程されると「そんな話聞いてない。何で○○円アップなんだ」とか、「それより低い△△円でいいじゃないか」なんていう意見が出されたりします。
こうならないように、取り敢えず本年は「消費税アップに伴い管理費の値上げについて検討を開始する件」と議案化して総会で承認を取り付けておきます。
そして本当に管理費の値上げが必要ならば来年度の総会で「管理費を○○円値上げする件」という議案を上程し承認を得ると2段構えをお勧めします。
今年度の総会で「検討を開始」という形で承認を得ていれば、来年度いきなり、っていう事にはならず、何より組合員の心構えが違ってきます。
これは修繕積立金の値上げにには大いに役立ちます。

また、修繕積立金の積立額が1000万円超のところでは、ペイオフの関係で1000万円ずついろんな金融機関に預け入れる承認も得ておかなければなりません。
ペイオフ対策の提案さえしない管理会社さんもリプレイスの対象ですね。

今年度の総会は何も今年度のためだけに開催するのではありません。
翌年度、翌〃年度を見据えて、その時に承認が得られやすいように、また組合員の心構えができるように今年度の議案を作成すべきです。
何にも議案提出しない総会より、「○○について検討を開始する」という議案が沢山出ている総会にしましょう。

「○○について検討を開始する」というのに「マンション管理士を顧問として採用する件について検討を開始する」というのをコッソリ忍ばせおくのが、いいかも・・・。