マンション管理士の独り言・・・1038

マンション管理士の独り言・・・1038

「ポチとタマ」

最近のマンションは全てペット飼育可です。
飼育可といっても、脱臭装置・騒音使用等のような特別なものがあるわけでなく、あってもせいぜいペット足洗い場程度です。
管理規約やペット飼育細則で、これらを守るならば飼育していいですよ、としているのです。
ペット飼育細則では、飼育できる頭数や成長時のサイズ、バルコニーでのブラッシング禁止、廊下・エレベーター内では抱きかかえるなどのルールが定められています。
そしてペットを飼育するにはペットクラブへ入会することを義務付けている管理組合も多くみられます。
ペットクラブは、ペットに関する苦情を受付けたり、その対処などの窓口となります。
小倉駅横の積水ハウス「グランドメゾン ガーデンシティ小倉」ではワンちゃん、猫ちゃん共に飼育可ですが、ペットクラブへの入会が義務付けられているのは、ワンちゃんだけです。猫ちゃんはペットクラブに加入しなくても飼育可能となっています。
ペットクラブを設けているところで猫ちゃんは加入しなくて良いとしている細則を見たのは初めてです。
猫ちゃんは吠えないからです。

つぶやき主の会社名は「エースマンションコンサルタント」ですが、このエースというのは、買っているビーグル犬の名前で、社名にワンちゃんの名前を持ってくるほど根っからのワンちゃん大好き人間です。
しかし、残念ながら隣人とのトラブルのなるのは、圧倒的にワンちゃんです。
猫ちゃんに関しては1度だけ、4階に帰らないといけないのを5階住戸に間違えて入っちゃって家人と鉢合わせをして、室内を暴れまわった「暴君ネコ」というトラブルがありました。
被害を受けた4階居住者から、“猫を捕まえて飼育かごに捕獲しているからオーナーを探し出して取りに来てほしい”という要請を受け、オーナーを探し出して、一緒に取りに伺ったことがありました。

この1件以外は全てワンちゃんに関するトラブルです。その多くが、昼間家人がいない時の無駄吠えです。寂しいのでしょう。
また、廊下を人が通ると、番犬としての血が騒ぐのか必ず吠えたてます。
そして、どこからか聞こえてくるワンちゃんの声や、救急車・消防車のサイレンの音に共鳴して吠えます。
家人が帰宅して散歩に連れて行くために解放廊下や階段へ連れ出すと、これまた嬉しさのあまり無駄吠えします。
家人は、自分が留守の時のことなので、吠えているなんて全く気が付きません。

隣人からの苦情で初めて昼間の無駄吠えを知る買主さんが多いようです。
この対策は躾しかありません。根気よく躾けるしかありません。
また、毎日の散歩を欠かさず、ワンちゃんにストレスを溜めないようにしなくてはいけません。
最悪の時は、声帯を切るなんて方法も以前はありましたが、最近ではその施術を行ってくれる動物病院はほとんどありません。

最近のマンションは全てペット飼育可です。しかし、特別な仕様・設備が備わっているわけではありません。
分譲マンションでのペット飼育には、他の居住者に迷惑を掛けないように躾されている、というのが大前提です。このあたりをはき違えないようにしないと、入居者も隣人も、そしてワンちゃんも幸せなマンションライフを送ることが出来ません。皆が不幸になります。
そのトラブルを持ち込まれたつぶやき主もちょっぴり不幸です。

ワンちゃんか猫ちゃんか悩んでいるなら、猫ちゃんがおススメです。
ミニブタもカメも、ウサギもあるようですが・・・。