マンション管理士の独り言・・・1076

マンション管理士の独り言・・・1076

「勘違い売主“管理会社の悲哀”」

今回のつぶやきテーマは、勘違い売主さんです。
売主さんは、何を勘違いしているのかというと、管理会社さんのことを、「管理組合や区分所有者からのクレームの防波堤」と思っているのです。
管理組合さんから共用部分の不具合や組合員からの設備の苦情を管理会社さん経由で売主さんへ持ち込んだときに、「何のための管理会社だ。こんなクレーム持ち込まずにそっちで対応しろよ」って言われた、ってケースをフロントマンから何度も聞かされました。
それもすごい剣幕で言われる、っていうのがほとんどです。
今後持ち込ませないように「脅し」めいた言い方を敢えてするようです。S氏が特にそうです。「S氏ってあの人の事?何でそんなことまで知ってるの?」って業界の“裏の裏”事情まで知ってるのがつぶやき主です。

管理組合と売主さんの板挟みになったフロントマンが、つぶやき主に“つぶやき主さんから一筆書いて”って依頼されたこともあります。
“書いてもいいけどお宅の立場が悪くならない?”って心配しましたが、“そうでもしないと事が進まない”って悲壮な顔です。
それならっ、てことで売主さんへ補修要望書を書いて提出しましたが、案の定そのフロントマンさんへはすごい勢いで罵倒されたようで、程なく会社を辞めてしまいました。

分譲当初は、管理組合が出来る前なので売主さんが管理会社さんを選定することになります。受託する管理会社さんは、売主さんにより数ある管理会社の中から自社を選んでもらっています。
そして多くの場合、管理会社さんは売主さんの子会社か或いは関連会社です。
それをアドバンテージと思っているのか、平時でも売主さんは管理会社さんに対して上から目線です。
これを勘違いというのです。少し考えればわかりそうなものですが、管理会社さんは管理組合さんから管理委託料をもらって管理を行っているのです。お金を支払っている管理組合さんが顧客で、顧客の利益のために行動しなければならないのが商道徳です。

また、キチンとした工事をしていないからこんなクレームになるのです。
自分が蒔いた種を、管理会社さんに「お尻をふかせちゃダメ」です。
ただでさえ個性的な組合員が多く、総会では胃が痛くなるようなご意見やクレームの嵐で、管理会社さんやフロントマンは大変なんです。
売主さんと管理組合さんの板挟み状態に追い込むようなことはしちゃいけません。

前回、管理会社さんのランキングを公表しましたが、結構な反響でした。
知り合いのフロントマンから“うちはもっと上位でしょ”とか“あそこには勝ってますよ”とか言われ、管理組合さんから“どうして○○が低いランクなの?理由を教えて”なんていうのも来ました。あくまでもつぶやき主の個人的な感想ですが、いろんな管理会社さん、フロントマン、管理組合さんと現場でお付き合いのあるつぶやき主の経験に基づくランキングです。そんなに的は外していません。ストライクゾーンには入っていますよ。

売主さんについてもランキングしていますが公表するかどうか思案中です。
これで売れなくなっても、そんなマンションしか作れない、或いはそんなフトドキな販売方法をしている売主さんが悪いのですが、すでにそのマンションを買ってしまっている方の資産価値を下げることに繋がらないかが懸念されます。
どうするべ、です。

こんなの買ったら将来間違いなくトラブルに発展し、組合員さん同士でいがみ合うことになりそうなマンションだってあります。これが人気あるから困ったものです。