マンション管理士の独り言・・・1236

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「セパ穴」

打ちっ放しのコンクリート面を見ると規則正しい感覚で直径5センチほどの穴が開いています。これが「セパ穴」と言われるものです。

正しくは”セパレーターを埋め戻した穴”となるのでしょう。

コンクリート打設時には型枠を組んでその中にドロドロのコンクリートを流し込みますが、コンクリートから”型枠を壊してはみ出してしまおう”という内側からの強力な圧力がかかります。

型枠補強材だけでは物足りません。弾き飛ばされちゃいます。

そこで一定間隔で小指程度の太さのセパレーターという金属製の棒を埋め込みます。

両端には座金がついていてこれを型枠にネジ留めします。

コンクリートが固まってもセパレーターと言う金属製の棒は埋め込まれたままです。

両端の座金ネジを外し、その穴をモルタルで埋め戻します。

コンクリート躯体部分とセパ穴のモルタルとはくっ付いていませんから、月日が経過すればパカッとセパ穴が取れることもあります。

監理が行き届いていない現場ではセパ穴を埋め戻すのを忘れていたりします。

月日の経過とともに、このセパレーターが露出してくることがあります。

この時、露出しているのがセパレーターなのか鉄筋なのか見分けがつかないときがあります。セパレーターは基本的に構造上の耐力を負っていませんから、露出しても構いませんが、鉄筋は構造上大事な部分ですから錆びてはいけませんし、ましてや露出(露筋)するのは好ましくありません。

空気に触れて酸化すると錆が発生し、体積が2,4倍程度に膨らみ、その結果鉄筋の周りのコンクリートを押し出してしまいます。これが爆裂と言う現象です。

鉄筋が空気に触れないように周りを覆うコンクリートのかぶり厚が建築基準法で定められています。外壁は2㎝、柱は3㎝、基礎部分は4㎝などです。

日本建築学会は、これ以上のかぶり厚を求めていて、実際の現場ではそっちのほうが主流となっています。

コンクリート外側の仕上げが打ちっぱなしの素地だったり、塗装であった場合、鉄筋の様な金属製の棒が露筋することがあります。

多くの場合は鉄筋なのですが、稀にセパレーターである場合もあります。

見分けが付きにくいのですが、金属棒がツルっとしていたらセパレーターで1センチ間隔ぐらいに刀の鍔みたいなのが巻き付いていたら鉄筋です(異形鉄筋)

セパレーターが露出していても構造的には何ら問題ないのですが、知らない人が見れば”コンクリートの中から金属棒が見えてる”って不安になっちゃいます。

こんな時は慌てずに施工建設会社か1級建築士さんでも構いません。確認してもらいましょう。

”東洋軒”が閉店してもう2か月過ぎます。小倉っ子ならば知らない人がいない、食べたことないって人がいない、超有名店です。

黒崎でいうところの”唐そば”みたいなものです。

丸和前ラーメンは大盛で900円もするし・・・、どこで食べればいいのって