マンション管理士の独り言・・・1373

マンション管理士の独り言・・・1373

「マンション管理士の使い方」

5月の総会でマンション管理士との顧問契約を考えている管理組合さんから理事会への出席要請があり、参加してきました。

そこで、理事長さん始め他の役員さんからから「管理会社フロントマンのレスポンスが遅く、また提案能力もない。不要と思われる工事ばかりさせたがる。」「つぶやき主さんは、ブログなんか見てもかなりの経験と知識がおありのようです。お世話いただけたらと考えています」「つぶやき主さんを顧問として採用しようとすると、管理会社から“うちにもマンション管理士はいます”って言われた」などの質問がありました。

つぶやき主を採用しようとする理事会さんで、良く聞かれる質問です。

先ずは管理会社とマンション管理士との違いのご説明です。

管理会社さんは基本的に営利企業ですから、自社の売り上げを第一に考えます。そこでそれほど必要ない工事を実施させようとする傾向があります。

管理会社さんは管理のプロです。一方理事会さんは失礼ながらマンション管理については素人です。

管理会社さんの言う工事を本当にこのタイミングで実施すべきなのか?実施するとして金額は妥当なのか?を分かる術が決定的に不足しています。マンション管理士はそれらについて専門的知識や経験でアドバイスを行う存在です。

マンション管理士は、管理組合の立場で助言指導を行うものと法律で定められており、規約にもそのように謳われています。

また、お金にならないことはやりたがらない傾向にあります。

例えば管理規約の改正です。規約改正にはかなりの労力が必要となり、その上、4分の3以上の賛成が必要な特別決議です。沢山のエネルギーを使って、特別決議で可決されて規約改正となっても、フィーがいただけるものではありません。

理事会開催についても、国交省はその頻度を標準的対応として2か月に一度、望ましい対応として1か月に一度としています。

しかし1か月に1度であろうが2か月に一度、例えば1年に1度の開催であっても管理委託料が増減されるものではありません。

規約改正や理事会開催だって、“やってもやらなくても委託料が変わらなければ、やらないでおこう”って楽な方を選ぶのは当然と言えば当然です。

管理会社さんの社内にもマンション管理士がいます、っていうのはつぶやき主を排除する際の常套句です。しかし管理会社のマンション管理士が自社の利益より管理組合の利益を優先するでしょうか?マンション管理士である前に管理会社の従業員なのです。

本当に管理組合の目線で、アドバイスするとは思えません。って答えになります。

また、“つぶやき主を顧問として採用する”って議案を審議する際には、組合員さんから管理会社に対して、「不手際が多く、しっかりした管理がされていないからマンション管理士を採用する羽目になった。余計な費用が増えることになった」というご意見が出されます。

これもちょっと違うかな、です。しっかりした管理が行き届いている管理会社さんであってもマンション管理士の存在は必要です。

管理会社さんはいくらノウハウがあってもそれは社内でのものです。他の管理会社さんのやり方・手法は分かっていません。

いろんな管理会社さんのノウハウを持っているのは、手前味噌ながら北九州ではつぶやき主だけです。言わばセカンドオピニオンみたいな存在です。

役に立つんですけど・・・。