マンション管理士の独り言・・・1391
「それくらい我慢しろ」
田んぼの所有者に、“カエルの鳴き声がうるさいから何とかしてください!”って近隣住民を名乗る人から苦情があったようです。
これに対して多くの方が“理不尽な要求”“わがまますぎる”など否定的な意見を寄せているようです。
獣医師さんは、“カエルはボウフラなど害虫を食べてくれるので私たちの健康な生活にも寄与してくれている。そのうちセミの鳴き声がうるさいので木を切ってくれなんて言い出す人が出るかもしれない”なんてご意見を寄せています。
弁護士さんまで出てきて、“田んぼの雨音がうるさいから何とかしろ”って言ってるのと同じと呆れています。
常識的なご意見が多くてほっとしています。
驚いたことに過去には“カエルの鳴き声がやかましくて苦痛だ。損害賠償金を支払え”という訴訟が起こされた事もあったようです。
この時は裁判官が“カエルの鳴き声は、自然のものだ”として訴えを認めなかったようですが、とてもストンと腑に落ちる明快かつ常識的な判断です。
カエルの声に限りません。先日は子供の遊ぶ声がうるさいという苦情に耐え切れず公園を廃止した自治体もあったほどです。
それ以前にも幼稚園の子供の声がうるさいとか、通園時のママ友の話す声がうるさいだとかの苦情もマスコミに取り上げられていました。
我慢の沸点が低くなり、許容の範囲が狭くなりせちがらい世の中になっているのでしょうか。
分譲マンションは街中の便利な場所にあってこそマンションです。
緑あふれる郊外型マンションなどというのは一種のレトリックで、そんなエリアの物件はマンションではありません。
小倉北区魚町や室町や八幡西区黒崎・桃園などでは、やがて祇園の本番に備えて、各地で太鼓の練習が始まります。
かつてこの太鼓の練習の音がうるさいという苦情が寄せられたことがあります。
祇園さんは小倉や黒崎の夏の風物詩です。つぶやき主は南区に住んでいますから太鼓を叩いたことはありませんが、それでもあの音を聞きくと心が昂っちゃいます。
”夏が来たな“って感じです。
太鼓の練習の音がうるさいっていう苦情に対しては、“小倉の夏の風物詩ですよ。我慢してください”って軽く聞き流すような返答です。
本当は、“このエリアではこの時期から祇園さんのために太鼓の練習をするのは分かっていたはずでしょ。それをわかってこのマンション買ったんだろ。オタクには気に障る音かも知れないけど、これくらい我慢しなさい”って言いたいところです。
隣人トラブルアンケートでは、毎回騒音問題が圧倒的1位です。壁1枚・床天井1枚でお隣さん、しかも賃貸と違って簡単転居できないというのが分譲マンションです。
音を出す人には気配りが、うるさいと思っている人にはもう少しの容認キャパが必要です。