マンション管理士の独り言・・・152

「管理組合と町内会」

顧問をしているマンション管理組合で、昨年町内会を設立しようという動きがあり、今年の管理組合総会に引き続き行われた町内会設立総会で、正式発足が決まりました。
文章にするとたった2行のことですが、とても大変でした。
管理組合役員や管理会社の協力もあり何とか成立へこぎつけましたというのが正直な感想です。
町内会長さん捜しから始まり、町内会費の徴収方法、会則(案)の作成、加入しない人の扱いなど、越えなければならないハードルが目白押しでした。
さらに、このマンションは1棟なのですが、距離の関係からA小学校へ通わせている入居者とB小学校へ通わせている入居者がいることも問題を複雑にしていました。

幸いにも管理組合役員の方で“町内会長になってもいい”という人が現れ、不十分でも発足させることを優先しようという機運が持ち上がり、それこそ何とか設立する事が出来ました。
設立できたことの大きな要因のひとつが、このマンションの管理規約に“入居者は入居後町内会を結成する事”と記載してあった事です。
このように規定されていることを分かった上で購入している、と解釈しました。
新築マンションの管理規約では、町内会結成については千差万別です。
このように規定しているマンションもあれば、“町内会結成について検討する事”で、あったり“町内会結成については、入居者で検討する事”さらには、全く触れていないものもあります。
この町内会結成の経緯に関しては、マンション管理センター通信5月号に詳しく書いています。
でもセンター通信なんて書店にも置いてないし、一般の方が目にするものでもありません。
読みたいと思う変わった方はエースマンション宛ご連絡下さい。

町内会結成までの間、北九州市地域振興課の方や、小倉北区まちづくり推進課の方、西小倉自治連合会の会長さんなどと何度も協議を重ね、アドバイスをいただきました。
今、このマンションでは、「古紙回収」も行われ、暗かった道路に「外灯」がともっています。補助金により2灯設置されています。

こんな経験から、小倉南区企救丘の自治会長さんからのご相談で、当地区で現在分譲中の第一交通産業さんの「グランドパレスブランシュ企救丘」の町内会結成に協力することになりました。
そして、第一交通産業さんや管理会社のダイイチ合人社さんのご協力もあり、町内会結成への道筋はつけることが出来ました。
勿論ですが、これら町内会設立に関しては、報酬一切なしです。

町内会への参加は強制できません。
何でも、加入したくない人が、最高裁まで争って勝訴を勝ち取った事例まであるようです。
しかし、入りたくない人はそのマンションに町内会があっても加入しなきゃいいだけの話で、加入したいのに、そのマンションには町内会がないというのはちょっと問題だと思います。
マンションの町内会結成へ向けて“どーしたらいいのかわかんない?”理事長さんや連合会長さん、役所の担当者の方は、ノウハウありますよ。
もしこの独り言を北橋市長が見たら、“ざぶとん5枚”と言ってくれるに違いないと思っています。