マンション管理士の独り言・・・258

「新築マンション個別説明・・・アースコートディアガーデン西小倉の巻」

今回からしばらくの間、 “管理”に絞ってその新築マンションの特性をほんのちょっとだけつぶやきます。
そのマンションの立地・設備・仕様・外観・構造・価格などハード面にはあえて触れません。
そんなのは、買う人が判断すべきことです。
知ろうと思っても知ることができない、または知る事は出来たが他と比較してどうなのかがわからない“管理”についてのお話です。
皆さんの知らない事ばかりですよ。

第1回登場は、「アースコートディアガーデン西小倉」です
いいところ
①キチンとした長期修繕計画がある。また、積立計画も提案されています。
②建築工期が、15Fに対して19カ月と充分に確保されています。
③管理費など滞納が発生した場合に、管理会社は12ヶ月もの間回収作業を行います。通常は6ヶ月というのが多いので手厚い対応だと思われます。

悪いところ
①専有部分のリフォーム工事のうちフローリング工事の際の床材の遮音性能はLL50を確保しなければならないとなっていますが、より遮音性能が高いLL45にすべきです。
②総会開催を年度終了後4カ月以内としていますが、遅すぎます。区分建物所有法では開催時期は年度終了後1カ月以内、標準管理規約では2ヶ月以内の開催としています。年度が終わって4か月後に開催されても遠い昔のことで議論が盛り上がりません。
③総会に出席する代理人要件を、“区分所有者と同居するもの、3親等以内の血族または配偶者”に限定しています。“他の区分所有者”というのがないので、理事長や仲のいいお隣さんへも委任できません。そもそも、これで総会開催の定足数に達するのか疑問です。
④駐車場に関して、専有部分を売却した時には新所有者がその駐車区画を優先利用できるとありますが、以前から“悪い駐車区画”を利用していた人から不満が出る事が考えられます。

注意が必要なところ
①未販売住戸の修繕積立金を売主が負担しない事
②分譲駐車場
③修繕積立金は、当初は1住戸平均4,000円だが、5年目から10,000円になること(A案)

上記以外にも、売買契約書や重要事項説明書、各種細則にいたるまで“いい、悪い”は別にして特徴がありますが、詳しく教えてあげません。
これは、決して「アースコートディアガーデン西小倉」さんの販売の足を引っ張ろうとか、反対に売りに貢献しようなんていうものではありませんので、誤解なきようお願いします。
次回は、「DCタワー」なんていかがでしょう?