マンション管理士の独り言・・・266

「管理組合設立総会???」

内覧会同行をさせていただいた方からのお問い合わせで、
「もうほとんど入居終えているのにまだ管理組合設立総会が開催されない。いつになったら管理組合ができますか?」というものです。
これに対しての答えは、
「違いますよ。間違いですよ。管理組合と言うのは1住戸でも引渡しが済めば、法律上当然に設立しているのですよ。設立総会というのを開催しなきゃ管理組合が設立していないなんていう事はないですよ。設立総会と言うのはただ単に確認的意味を持っているに過ぎません。」となります。

しかし、

しかし、実態としては設立総会という名目で第1回目の総会を開催しているマンションが多いようです。
目安としては80%くらいの入居が済んだころに開催されています。
ほとんど入居が無い状態で開催して、理事長や役員を決めてもその正当性に疑問が生じます。そこで上記のように入居率80%、時期にして竣工後半年か1年後くらいとなるようです。

その間に、管理会社は役員へ就任してもらえる方に説得にあたります。
つぶやき主も管理会社時代は結構、お願い~説得~納得してもらうために悪戦苦闘しました。
正直なところ初代理事長には、売主や管理会社にあまり批判的でない方を選出します。
そしてあとはもうお願いベースでした。

殺し文句は、「どうせ何時かは役員が回って来ます。新築当初の問題が無い時の方がいいですよ」です。
今にして思えば随分無責任な言い回しだったと思います。
いつ就任しても理事長のお役目は大変です。
つぶやき主に口説かれて初代理事長になった○○さん、○○さん、○○さん、ゴメンナサイ。

最近は、管理会社がこのように役員選出に汗をかかず、順番でサッサと決めてしまうパターンが多いようです。
でも全く管理組合活動に関心も熱意もない方が初代理事長になってもどうだろうかという気がします。
管理会社は安易な決め方をせずに、これからの健全な管理組合活動を目指して熱意ある方を口説き落としてほしいものです。

それから、築後何年も経過しているマンションの区分所有者からも、「うちのマンションには管理組合がない。管理組合を作るにはどうしたらいいか?」なんていう質問がありますが、これも「管理組合はあるんですよ。お宅のマンションでは管理組合活動を行っていないということになります」です。