マンション管理士の独り言・・・301

「マンション管理士と行くモデルルームツアー」

実はこのような企画があったのです。
リビング北九州さんが企画していました。紙面もほとんど出来あがっていました。
つぶやき主が1時間ばかり講演して、その後マンション管理士と一緒に分譲中マンションモデルルームを見学しようというものです。
「一級建築士と行くマンションモデルルーム」という企画は何度もあっているようですが、一級建築士ではありません。
マンションの管理面の専門家であるマンション管理士です。

マンション購入時には、立地・設備・構造・仕様・間取り・価格・インテリア・売主の信用性などを基準に選んでいくと思いますが、それ以外にも重要なことがあります。
住み始めてからの大事な取り決めである管理規約・使用細則・長期修繕計画を始めとする「管理」です。
この「管理面」からそれぞれのマンションの特徴等をお知らせしようと言う企画でした。

で・し・た、と過去形で書きましたが、おそらくボツ企画になるでしょう。

理由は、マンション売主が敬遠したからです。
曰く「管理面について説明できる営業マンがいない」「管理面をあまり遡及されると、うちは・・・」「うちの長期修繕計画は、あまり突っ込まれると・・・」です。
この企画が提案された時に、第1印象として“マンション購入者にとっては良い企画だけど、果たして乗って来る売主がいるかな”と思いましたが、案の定予想通りの結果となりそうです。

ところがどの売主さんも敬遠する中、1社だけ積極的な売主さんがありました。
以外や以外、と言っては怒られそうですが、第一交通産業さんです。
つぶやき主から見て、第一交通産業さんの管理面に対する考え方は、最近はずっと良くなってきたとはいえ、まだまだ改善の余地は沢山あります。
しかし、管理面を充実させていこうと言う考えには拍手喝さいです。
前述の「管理面を遡及されると、うちは・・・」なんていう売主とは大違いです。

最近は新築入居後1年もしないうちのご相談が増えています。「管理費が高いのでは?」「高い管理費の割にサービスが良くない」「駐車場の場所決めが不自然だ」「上階の音がやかましい」などなどです。第1回目の総会である設立総会でも紛糾する事がしばしばです。
管理面にスポットを当てられると困る売主のままだと、将来本当に購入者から見向きもされなくなっちゃいますよ。