マンション管理士の独り言・・・339

「鳩害対策」

お世話しているマンションで鳩除けネットを施工する事になりました。
西妻の13住戸の庇に鳩が羽休めをするようで、その下の通路部分にフンがいっぱい溜まっています。
新築時からずっとこの状態が続いていて、何度か清掃を行ったのですが、一定期間過ぎるとやはりフンが溜まってしまいます。
抜本的な解決策を見つけようとして、管理会社さんにいろんな方法をご提案していただきました。
忌避剤塗布・ピアノ線を張るなど理事会でも検討しましたが、やはりネットを張るのが1番いい方法だという結論に達しました。
4月に開催された通常総会で承認をいただき、いよいよ今週施工となりました。

しかし、気がかりなことがあります。
確かに西妻の住戸には、効果てき面で鳩は寄りつかなくなると思いますが、その鳩が次にどこに行くかがわからないのです。
このマンションには寄りつかなくなればいいのですが、このマンションの他の部分に寄りつくことになれば、そこにもネットを張らなくてはならなくなってしまいます。
「西妻の住戸だけにネットを張って、こっちにはネットを張らないの?」となってしまうからです。
この懸念については、通常総会の折にもお話ししました。
「西妻にネットを張り、それで鳩がこのマンションに寄りつかなくなるとは限りません。このマンションの他の部分に寄りつく事も考えられ、そうするとそこにもネット、あそこにもネット、さらにネット。と言う具合に最終的にはマンション全部をネットで覆い隠すようになることも考えられますよ。」

実際に以前戸畑のマンションでネットを張りましたが、同じマンションの別の場所に鳩が移動しただけだったので、そこにも、ここにもネット状態になってしまいました。
こんなことなら、初めからマンション全体を覆い隠すネットをすれば、手間暇かからず、費用も安く出来たのに、という苦い経験があります。

最近のマンションでは、ネクスタージュ高見七条弐番館には鳩が寄りつきそうな所に予めピアノ線を張っていまして、感心しました。
ザハウス大手町プレミアムでも、鳩が寄りつきそうな所があったので、予めピアノ線を張るように助言したのですが、「もう竣工していますので、無理です」と断られちゃいました。今頃は指摘した箇所に鳩が我が物顔で羽休めや、巣作りまでしていることでしょう。

つぶやき主程度でも鳩が寄りつきそうな箇所はわかります。
設計士さんくらいになると、つぶやき主以上に鳩が好む場所が分かるはずです。
当初からピアノ線等の鳩除け対策を講じていただけると、管理の現場は、非常に助かるのですが・・・。