マンション管理士の独り言・・・427

「このままじゃいかん!先が思いやられる」

先が思いやられるのは、北九州市のマンションの行く末についてです。
いろんな相談をお受けしていますが、北九州のマンションには一つの特徴があります。
それは、「小規模で自主管理」が多いという事です。
しかも最近はそれに加えて、「高齢化」がすごいスピードで進んでいます。

“管理会社に委託したいけど、小規模なので仮に委託料が20万円ならば戸当たりの負担額が大きくなりすぎてその負担にはとても耐えられない。だからこのまま自主管理を続けるしかない。”
“住んでいる人も高齢化が進み、役員のなり手がいない。”
“建物も古くなって大規模修繕工事を実施しなくちゃいけないけど積立金はほとんど貯まってないし、少ない積立金を必要な工事の何から先に充てていっていいのかわかんない。”と言う具合です。

そしてその結果、大規模修繕工事も実施できず、マンションはスラム化していきます。
スラム化したマンションはあわれです。
売ろうにも売れないし、貸そうにも借り手がいない、そんなマンションなんて誰も引き取らないで、相続放棄しちゃいます。
そうなるとその住戸の管理費・修繕積立金は入って来ないし、管理組合は相続人を探すのは大変です。

“いざとなれば、行政が何とかしてくれるだろう”なんてことはありません。
私有財産を国や公共団体が補修などして面倒みてくれるなんて、そんなに世の中甘くありません。

マンションというのは便利のいい、街中にあってこそマンションです。
その街中マンションがスラム化していくと、北九州の景観はどうなるのでしょう。
スラム化してすすけた幽霊屋敷みたいなマンションが街のアチコチにある、ってことがそんなに長くない時期に起こりそうです。
というより、このままじゃ間違いなく起こります。
そうならないように何とかお手伝いしたいのですが、ご相談もないのに、出しゃばっても・・・。
「このままじゃ、いかん!何とかしなきゃ」です。