マンション管理士の独り言・・・444

「マンション管理士は何でもできる」

世間一般の皆さんが思っているよりマンションというのは沢山あります。
“自分ンちは戸建の団地だからマンションじゃないよ”って思っていても実はマンションだったりします。
戸建の団地であっても皆で団地の集会所を持っていたり、“ふれあい小路”みたいな通路があって、それを団地居住者で共有していたりすると、立派にマンションということになります。
勿論住んでいる戸建の外壁や屋根や構造体はその人の物ですから、自由に扱うことができますが、集会所や“ふれあい小路”の維持保全については区分建物所有法の適用を受け皆で話し合って運用を決めることとなります。

また、商店街もマンションであるケースが多いです。
どうしてもマンションと言うと縦に伸びた建物を想像しちゃいますが、横に連なる長屋形式の建物であってもその建物が区分所有されていれば立派にマンションということになります。

そしてその運用は皆で話し合って決めていきますが、そのためには合意形成の努力が不可欠です。合意形成と言うのはとても難しいことです。
目指すのは全員賛成ですが、多くの方がいて、それぞれに考え方が異なりますから、全員賛成、何ていうのは理論上あり得ても、実際の生活では不可能です。
しかし出来るだけ多くの方に賛成してもらえるような努力や活動は必要です。
賛成まで行きつければ1番いいのですが、“賛成まではしないけど、理解はするよ”くらいまでもって行きたいものです。
間違っても強力な反対者を出さないように努力が必要です。

合意形成のための上手な議案書の作り方や、総会開催の準備、議事進行などのノウハウを持っているのは何と言ってもマンション管理士でしょう。
いつもこんなことばかりやっています。

小倉の台所と言われる旦歌商店街では今、再開発の話が進んでいます。
調査費用として国から予算もついています。
この旦歌商店街はまさしく区分所有建物=マンションです。
どんな建物を建てるかなどについては建築のコンサルタントなんかにお任せなんでしょうが、合意形成についてはマンション管理士が専門家です。
“お手伝いしますよ”なんて声をお掛けしようかなんて思っています。

考えてみれば大勢の人の意見を集約して、合意形成を図り民主的に決定作業を行うというのは人間社会いたるところであっています。
小さなものならば、兄弟や夫婦間での話し合いから始まって、大きくは国会の審議にまで合意形成は必要です。
マンション管理士は、この合意形成の専門家です。

したがって、マンション管理士は何でも出来るです。力瘤!!

“何でも出来るは何も出来ないのと一緒”なんていうのも聞いたことがありますが・・・。