マンション管理士の独り言・・・506

「いい加減にしろよ!!章栄不動産」

固有名詞を出して非難するのは、極力避けてきましたが、今回は腹に据えかねています。
広島のデベロッパーの章栄不動産に対してです。
フローレンスシリーズのマンションです。北九州にも3棟あります。
このデベロッパーは、6年くらい前に飛んじゃって、会社更生法の適用を受け、その更生計画が認められて現在はまたデベロッパーとしてマンションの分譲を手掛けています。
このデベロッパーが飛んじゃったので、ゼネコンの東海興業もそのあおりを受けて3年くらい前に飛んじゃっています。

腹にすえ得ているのは、このデベロッパーの販売方法にです。
『駐車場代金タダ』です。
敷地内に機械式駐車場もあれば、平面平置き、さらに屋根つきもあったりします。
このように駐車区画に明らかに優劣あるときは駐車場使用料に差をつけるのが当たり前ですが、全部タダです。
しかも、販売時に抽選で運悪く機械式になった人には、「暫定的です。何年か後に管理組合でシャッフルしますよ」といってみたり、平面平置きが当たった人には「未来永劫駐車区画は変わりませんよ」と上手に使い分けしています。
その抽選方法も現在所有している車で抽選箱を変えていたりしていて公平ではありません。
機械式に収納できない車の方は、初めから平面になるようになっています。

デベロッパーや販売会社は、これで早期完売出来て“メデタシ!メデタシ!”なんでしょうが、管理組合や管理会社は大変です。
揉めないわけがありません。設立総会の時から大モメにモメます。
販売時に人によって言う事を変えているし、また平面を利用している人は現状のままを希望するし、機械式を利用している方はシャッフルを希望するように、組合員それぞれの考え方や希望が異なってきます。
住んでから以降にトラブルになるような、販売方法は厳に慎んでもらわないと、管理組合活動の妨げになるし、最悪の時は組合員の間でいがみ合いになったりします。

つぶやき主はあるフローレンスマンションの駐車場適正化についてお手伝いしています。
5年かけてやっと「駐車区画について検討を開始する」という議案が承認されました。
これを受けて理事会では専門委員会を設置しました。
名称は当初は、「駐車場変更検討委員会」としていましたが、“変更”という文言が刺激的すぎるということで、「駐車場検討委員会」と変更になっちゃってます。
このことだけ見ても先が思いやられます。
来春早々アンケートを実施しますが、成案にこぎつけるまでにはかなりの年月とエネルギーが必要だと覚悟しています。

新築マンションを購入しようとする人は、将来トラブルになることが予想される『種火』を抱えてるマンションを購入しちゃダメですよ。

現に駐車場代金タダでも、修繕積立基金を100カ月も徴収しますので、要するに目くらましの販売方法です。どっかで帳尻を合わせてるんですよ。
また、駐車場使用料がタダならば管理組合に使用料が入ってこないということですから、大規模修繕工事実施時に修繕積立金が不足するということに繋がりかねないということを忘れずに。

フローレンスマンションの駐車場使用料タダでお困りの管理組合があれば、適正化へ向けて取り組みや情報を教えちゃいますよ。

裁判所さん、こんな将来トラブルになるような販売方法を懲りずにやっているデベロッパーの再建計画なんか認めないでよ。
管理の現場は、ホントに困ってるんですから。