マンション管理士の独り言・・・63

「マンション管理の新たな枠組みづくりに関する調査検討報告」からマンション管理の課題に対する対応策についてご紹介しています。
今回は、②管理組合活動に無関心な者の増加、ルール違反についてです

一般的に、マンションの購入者や区分所有者は、管理組合の構成員としての意識が希薄であり、管理に対する認識の不足、理解の不十分さは、入居後の居住者間のコミュニケーション不足によるトラブルの発生、定期的・計画的に実施すべき大規模修繕に関する合意形成に困難さを生じさせるなど、管理組合活動の沈滞化を招く原因ともなっています。
これら、区分所有者の意識を高めるために、(財)マンション管理センターや地方公共団体、マンション管理士などの団体においてセミナーや講習会を実施したり管理組合からの相談に応じるなどの取り組みが行われているところです。
さらに別の項で、マンション購入者の多くは、価格や間取り・設備などには関心が高いが、入居後は自らが区分所有者として管理組合の構成員になるといった認識が希薄であり、管理規約を遵守すること、大規模修繕をはじめとする共用部分の管理、運営に関する具体的な内容も理解していないケースが多いようです。
また、アンケートによれば、マンション購入時に分譲会社から管理規約の説明を「全部受けた」「概要について受けた」をあわせても半数にとどまり、約4割が「他の書類と一緒に渡され特に説明はなかった」とされています。
そこで、分譲や仲介段階から、区分所有法や管理規約など当該マンションの管理に係る事項について正確に理解できるよう十分な説明を行うこととし、そのため、マンションの管理の要点をまとめた購入予定者向けのリーフレットを作成し、モデルルームで配布したり、
関係団体のホームページに掲載することなどの取り組みが必要とされています。