マンション管理士の独り言・・・679

「マンションを買うって事・・・続編」

8、いずれは役員さんになる  多くのマンションで管理組合役員さん(=理事)の決め方は順番性です。遅かれ早かれ必ず役員にならなくてはいけません。
20戸程度の小さなマンションでは、3~5年に一度の頻度で役員さんが回ってきます。
一度役員さんを経験すると管理組合の活動や運営が理解できるなんていいますが、素人さんには大変な負担となるようです。
“管理会社に管理を委託しているから理事会がない”とか、“役員にならなくていい”って錯覚している人がいますが、管理会社さんは役員さんで構成される理事会の指示で動くのです。
管理会社さんに管理を委託しているから理事会がないとか、ましてや管理組合がないってことはありません。

確かに管理会社さんがいれば、通常の保守メンテナンスなんかではあまり煩わしさはないのでしょうが、理事会は管理組合の活動の中枢です。いろんな問題が持ち込まれますし、苦情処理も主体的に行わなければなりません。
また年に一度の総会に際しては議案書や決算書類、予算案を作成しなければなりません。
総会では執行部として前に座っていろんな質問にも答えなきゃなりません。
独特の理論を持っている方もいますし、自分だっていつかは役員さんになるのに、そんなこと考えずに総会では役員さんを糾弾する組合員もいます。

9、売主さん建設会社さんと交渉しなきゃ すべてのマンションでそうとは限りませんが、共用部分に瑕疵があったり、販売時にいい加減なセールストークを使っていたり、分譲駐車場に代表されるようにデタラメな売り方をしていたり、駐車場使用ルールが雑だったり、・・・・で売主さんや建設会社さんと交渉しなければならない機会があります。
タフな交渉になります。
更にマンションの場合は、売主さんや建設会社さんだけを相手にしていればいいってわけじゃないのです。

組合員とも交渉しなければなりません。売主さんに対し、“○○の姿勢で臨む”とすると、それでいいと言ってくれる方もいれば、“そんな弱腰でどうする”なんて方もいたりします。
裁判が顕著な例です。“裁判までして徹底的にやるぞ!”って方と、“裁判なんて嫌だ。トラブルを抱えていると評判になりマンションの資産価値が下がる”って方が必ず出てきます。

マンションを購入したらそれで売主さんと縁が切れるって思っていれば、それは誤りです。いろんな場面で売主さんとの交渉しなければならない事があるのです。

これからマンションを購入しようって考えてる方は、トラブルになる種の少ないマンションを買いましょう。
もうマンションに住んでこの独り言を実感として理解できる方は、トラブルを最小限に抑える事を考えましょう。
理事長をやっていて管理組合の中枢でいろんなトラブルを抱えている方は、トラブルを最小限に抑え、今後トラブルの種になるものを探して事前に対応策を練って下さい。

専門家に任せるのが一番ですけど・・・。