マンション管理士の独り言・・・752

「町内会」

北九州市の町内会加入率が7割を割り込んで、67~8%に落ち込んでいます。
その中でも特に分譲マンションの居住者の加入率が悪いというのは「やっぱりな!」って何となく想像つきます。
つぶやき主はもう長いことお世話している管理組合さんで、町内会長代行というのもやっています。
そのマンションに住んでいないのに防犯パトロールや各種会議には、会長代行として参加しています。

自慢じゃないですけど、防犯灯も5基設置し、通学路には「学童注意」って道路ペインティングし、古紙回収を始め、子供会まで立ち上げています。
防犯灯設置や毎月の電気代、それに古紙回収についても補助金がありますので、それらの申請もつぶやき主が行っています。
他の管理組合さんでもこの1月に町内会を立ち上げています。
そんな活動や経験が目に留まったのでしょう、北九州市スポーツ文化局からお声が掛り分譲マンションの町内会加入促進に一役買っています。

「分譲マンションが近くに出来るがどうやって町内会に加入させていいのかわからない」
「誰に、いつのタイミングで、どんなふう加入を言い出せばいいのか見当もつかない」っていう自治連合会長さんのために3月には小倉と黒崎で2回マンションセミナーを開催しました。
また、「もう出来上がっているマンションへの町内会加入促進のため理事会へ参加して加入を働きかけたい、ついてはつぶやき主さん理事会へ同行して」っていうご要望にお応えしています。

分譲マンション入居者を町内会に加入していただくには、管理会社さんのご協力が必要です。つぶやき主がアポイントをとり、市の担当者さんとセッセと管理会社を回っています。
今後は売主さんにもアプローチしなければいけません。
どこの管理会社さんも概ね好意的で協力的です。

マンションには管理組合があります。
マンションを購入すれば法律的に当然に管理組合員となります。
管理組合は、マンション購入者で構成される団体ですから、マンション内部に関してのこと、つまり共用部分の維持管理、マンション内での生活のルール、管理組合の財産の保全等を決めていく組織です。
外部との交渉や関与、あるいは外部への要望などは守備範囲ではありません。
「前面道路が暗くて物騒だから防犯灯をつけてほしい」なんて組合員が管理組合に申し出ても、「そんなの管理組合の仕事じゃないよ。出来るわけないじゃん」となります。
こんなのは管理組合でなく町内会のお仕事です。

また、今はマンション居住者も年齢が若くて地域とのコミュニティについてそんなに興味がないのかもしれませんが、やがて老います。
高齢者ばっかりになったマンションは地域とのコミュニティなしには、やっていけません。管理組合と町内会や民生委員などが協力、共助しながら地域全体で高齢者を支え合うことが必要です。マンションもその中の重要なポジションを占めるべきです。

最近のマンションは、オートロックなので部外者をシャットアウトできます。
防犯上は確かに優れものかもしれませんが、地域から孤立しがちです。
町内会に入って何のメリットがある?なんていう声を聞きますが、メリット、デメリット、損か得かでという物差しで判断することではありません。
町内会加入することは、地域のためにもマンションのためにも必要なことなのです。