マンション管理士の独り言・・・839

「分譲マンションの買い方」

分譲マンションの買い方については、もう何度もつぶやいていますが、この独り言も839に及び何を?何時?どのように?つぶやいたか分かんなくなってます。
つぶやいた当の本人でさえわかんないので、独り言の中で「分譲マンションの買い方」を探そうと思っている人は探し当てるだけで大変みたいです。
そんなお声を時々頂戴します。
そこで、マンション購入やマンションライフにおいての重要ポイントについては、適宜つぶやいてこうと思っています。

分譲マンションと賃貸マンションの大きな違いは、その住戸部分の所有に関して法律的に大きく異なります。
賃貸マンションは、その住戸も外壁も廊下階段、エントランスやエレベーターホールなど全てオーナーの所有物です。
エレベーター設備や給排水・給湯設備などもオーナーの所有ですし、駐車場を含めた敷地全体も言うまでもなくオーナーのものです。
長年住んでいたって、敷地の一部やその住戸が賃借人のものになるってことはありえません。

これに対し、分譲マンションでは、その住戸はその住戸を買った所有者(=区分所有者=組合員)の所有物です。
区分所有者は、その住戸の所有者になるのは勿論ですが、外壁や廊下階段、エントランスやエレベーター設備、など共用部分と呼ばれるものを購入した住戸に比例した分だけ共有持ち分として取得することにもなります。
このことは共用部分に関してそのマンションの別の住戸を購入した他の多くの区分所有者さんたちと共有関係になるということにも置き換えられます。

通常、共有関係となるのは、親しい、近しい人との間でのことです。
仲間数人でキャンプ用品を購入したとか、自転車を親しい友人3人で購入したとか、相続時だって相続財産に関してはよく見知った血縁関係にある相続人間での共有です。
自転車を3人で購入する場合でも、親しくない人と一緒に購入するなんてあり得ません。
気の合った何でも言い合える人をパートナーとして選び自転車を共同購入する、となります。
安部首相と加計理事長みたいな間柄じゃないと共同購入者のパートナーには選びません。

全く会ったこともない、見たこともない赤の他人と共有関係になるなんてことはありえません。そんな人と共有関係になれば、後々トラブルになることが目に見えています。

しかし分譲マンションではそんな「見たこと、聞いたことも、会ったこと」さえない赤の他人と共有関係になるのです。
そんな「見たこと、聞いたこと、会ったこと」もない人たちは、年齢も性別も家族構成も、学歴も、収入も、社会的地位も当然ですが考え方も違う方々です。
しかも、共有部分の維持管理メンテナンスや、マンションの生活上のルールなんて言うのもそんな「見たこと、聞いたこと、会ったこと」もない人たちと話し合って決めていかなければならないのです。

「見たこと、聞いたこと、会ったこと」もない人たちが共有関係になってマンションライフを過ごしていくことを可能にするために管理規約があります。
売買契約書でもなければ重要事項説明書でもありません、管理規約です。
次回は管理規約の大切さについて・・・。

来週火曜(8月1日)から札幌行きです。
札幌市役所からのオファーで分譲マンションと町内会についてのセミナーです。
北九州市の恥にならないように勤めてきます。