マンション管理士の独り言・・・994

マンション管理士の独り言・・・994

「マンションでトラブルがなくならないわけ」

5年に一度のマンション管理士法定講習へ行ってきました。9時~17時まで缶詰状態での受講です。
早起きして天神まで高速バスを使って、しかも多額の受講費を払わされての受講です。
国交省の天下り先団体へ寄付するような感じで面白くないのですが、仕方ありません。
九州では天神でしか開催されません。
遠路鹿児島から来られている方もいて、つぶやき主なんかまだ恵まれている方だと実感しました。
マンション関係に詳しい升田弁護士によるビデオ講習です。
つぶやき主が関与した戸畑のマンションの裁判事例なども紹介されていました。

升田弁護士の話の中で“なるほどな!”と感心したくだりがありました。
トラブルが発生した際に、訴訟や調停などの裁判上の手段でそれを解決した割合というのは、20%にも満たないといことです。
それ以外の大部分は、「諦める」「忘れる」「泣き寝入りする」して何となく解決されていくとのことです。
「諦める」「忘れる」「泣き寝入りする」がトラブルが解決したことになるのかは疑問ですが、少なくとも自分の中で整理は付けることが出来ます。
つぶやき主も“赤いチャンチャンコ”が似合うようになった年齢になり、振り返ってみると、忘れたり、諦めたり、泣き寝入りしたりして過ごしてきました。
“何時までもこだわっていたら胸糞悪い、忘れるべ”です。
忘れる、諦める、とそのように自分で決めてしまえばそれでOKです。やがて時が解決してくれます。“そう言えば、そんなこともあったかな”状態になります。

ところがこの解決法がマンション管理組合には適用されません。
全員が「忘れたり、諦めたり、泣き寝入り」することはあり得ません。
多くの方が忘れかけていたとしても、誰かが、「そう言えば、以前あった○○トラブルはもう解決したの?」思い出したように発言すれば折角消えかかっていた種火にまた火がついちゃいます。
「まだ解決していなかったな。シッカリ最後まで解決させなきゃ」となっちゃいます。
この発言は正論だけに、つぶやき主を含め誰も「もういいじゃん。忘れようよ」とは言い出せません。
かくして、また再燃しちゃうってパターンです。

多くの組合員で構成される管理組合では、忘れやすい人、忘れようとする人、もういいじゃんと思う人や、反対に何時までもしっかり覚えている人、なあなあで済ますのが嫌いな方、トコトンやらなきゃ気が済まない人、など様々です。
しかし、“忘れずに諦めずに、解決するべき”という意見の方が正論なので、何時まで経ってもトラブルは解決しません。
また、解決するにしても折角理事会で導き出した解決法を全員が満点と思ってくれないので、厄介です。

そんな後から後から、これでもかこれでもかと湧いて出てくるトラブルに振り回されています。

ザサンパークシティ黒崎やアーティックス青山ヴェラヴィータの内覧会に行かなきゃ、です。